北町嘉朗のお兄さん 5月9日

 日記 〈ま〉の日常

 

 

ちっともマスコミで発表されないので遠慮していたのですが、何人かの方がネットで

お書きにになっていらしているので、書きますね。 

 

 

北町嘉朗さんが5月4日に亡くなられました。

89歳。後三ッ月で90歳でした。

 

 

 

 

 

 

3月21日にも書きましたが、ボクは80半ば以上の第一線でご活躍の男性俳優さんは

〈先生〉と呼んでいますが、北町さんだけはあまりにお若いので〈お兄さん〉と呼ん

でいました。

 

 

 

とにかくお若かった。

80後半になられても立ち廻りもOK。セリフ覚えは若者より早い。

 

だから東西の大劇場に引っ張りだこでした。

 

 

何本ご一緒させていただいただろう。最初はもう30年位前ですわ。

以来舞台・テレビ、マジで数知れずです。

 

 

 

 

 

 

これは、ボクが書かせていただいた一昨年のテレビの『水戸黄門』の悪代官です。

ヨッ、お兄さん、極めつけ!

 

 

 

この3月の御園座・里見浩太朗先生の『水戸黄門』でもお元気で、劇中一番の長ゼリ

を、ボクは普通80過ぎの方には書かないようにしているのに、90前でも北町のお兄

さんなら大丈夫と書いてしまい、それを誰よりも早く台本を離し、見事に演じてくだ

さいました。たった一ト月と10日ほど前のことです。

 

 

千穐楽、出演者が全員並んでのご挨拶で、里見先生が「北町先輩、御年90歳です」と

紹介された時、客席のお客様が驚愕の歓声をおあげになりました。皆さん、もっと若

いと思ってらしたんです。それほどお若かった。

 

 

 

ボク、当日の夜遅くには聞いていたのですが、勝手には書けないと思い黙っていまし

た。その間、何人もの仲間から連絡やメールがありました。皆、同じ想い、皆、北町

さんが好きでした。勿論ボクも大好きでした。

 

 

お優しくて、お洒落で、気遣いの細やかな、悪人も善人も、本当にお達者な演技力

で……

 

 

 

お兄さん、お疲れさまでした。

  

ご冥福をお祈りいたします。

 

 

 

 

 

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