やられてなくてもやり返す。 10月10日

〈ま〉の日常 池田政之の仕事

 

 

ご無沙汰いたしました。

 

サボっていた訳ではありません。

 

ここ数年で一番大変だったかも。

 

なにせ同じ日に締切が四つカチあっちまって。

 

その上、東京、関西、東京、博多、東京、関西………

 

新幹線が我が仕事場です!

 

とりあえず数日間の小ネタパラダイスを。なんやそれ。

 

 

まずは四日。博多座で浜木綿子さんの『人生はガタゴト列車に乗って』が

初日を開けました。

 

 

 

 

こちらは、博多座の全景です。

 

 

 

 

3日には、浜さんと500名のお客様「はなみずき会」の皆様の前で

トークショーに出て、夜は活けイカを食べて。

 

博多を満喫。

 

と言っていたら、今日が千秋楽です。

 

皆様、お疲れ様でした。すごい結果をもたらしてくださった浜さん、そして皆様に

感謝申し上げます。

 

 

そして今日から新歌舞伎座の天童よしみさんのお芝居の稽古が始まります。

 

 

そして、始まりました。『リーガルハイ』

 

前回、見て、けっこうハマったので、見ました第一回。

 

おもろいわ。こんな奴おらんで。今回もぶっ飛び!

 

でもボクは、堺雅人という役者さんは、これが一番好きかも。

 

元々リーガルミステリー大好きなもんですから。そ、ミステリーの法廷物ですね。

 

我らの松平健さんも出てらっしゃるし。

 

しかも、ぶっちぎりでコメディ色爆発やし。昔のコントよりすごいわ。

 

 

で、すごいセリフが飛び出しました。

 

最終盤、新垣結衣さんが、「やられたらやりかえす。倍、」

と言ったところで、堺クンが割って入り、言ったセリフがこれ。

 

「やられてなくてもやり返す」

 

 

 

 

 

 

やってくれました、フジテレビさん。(笑)

 

来週からも楽しみに見ます。

 

来年、リーガルミステリーコメディ手がけることになってるし。

あ、これはまだ内緒でした。

 

 

さて、一服にとボーっと観ていた「マツコ有吉の怒り新党」で、

すごい音楽家を紹介していました。その名も、ジョン・ケージ。

世界的な前衛音楽家だそうです。亡くなってますが。

 

 

何も言えん。まったくわからん。

ボクには笑うか、茫然か、もしコンサートに行ったら金返せしかないな。

 

彼の代表作が『4分33秒』という作品。

三楽章から出来ています。

その楽譜がこれ。

 

 

 

 

そう、お察しの通り、4分33秒間、何もしない、指揮者もオーケストラも

全部そろっていて、でも、何もしない。ただ黙って座っているだけ。

で4分33秒経ったら、お辞儀をして終わり。

 

分からん。

 

著名な指揮者も、ただ黙って立っているだけ。でも、それで指揮をしたことに、

タクトを振ったことになるのだそうです。

 

これ、ベルリンフィルで、カラヤンに指揮を依頼したら、どうなるんやろ。

 

 

もっとひどいのもありました。ひどいと言っちゃいけませんね。すごいのも。

 

全員が好きに音を出す。ピアニストもピアノを弾かず、その辺叩いたり、

アヒルのおもちゃを走らせたり。全員がそれ。入れ歯のおもちゃを動かしたり、

靴投げたり、ストローでバケツの水ぶくぶく言わせたり。

 

楽器は全部そろっているのに、皆さんちゃんとした演奏家なのに、そういうの。

 

昭和の、というより、第二次世界大戦のあとは、洋の東西をとわず

それまで先人が何百年かかって作ってきた、美しいもの、わかりやすいものを

壊して見せる時代だったんでしょうね。

 

というのも、ボクも上京した頃、こういうの現実に見ました。昭和の終わり頃です。

ソビエトからきた舞踊団。きたないし、銘々勝手に足踏み鳴らしてるだけやし。

悲しい気持ちで帰路についたことを思い出しました。高いチケット代取りやがって。

 

アメリカから来た演出家と名乗る人のお稽古で、

「イーホッホォー」と叫びながら足踏みして稽古場を、延々ぐるぐる回らされた

時の事を思い出しました。ただ頭がおかしいとしか思えない光景。それをみんなで

一心不乱に作り出している。ボクの人生において、まったく無駄な時間でした。

 

 

 

いろんな世界があったと、夜の夜中に思い出した池田でございました。

 

 

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