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至福の四日間 1月28日

池田政之の仕事

 

 

 

本日、明治座コロッケさんの公演が幕を開けました。

 

 

お芝居と物まねショーの二本立て。

 

ボクはお芝居『渡る世間は倍返し!』の脚本です。

 

 

 

いやぁ、やっぱりコロッケさんはすごいですわ。

 

笑わせて笑わせて笑わせて、泣かせる。

 

娯楽劇の醍醐味です。

 

特に左とん平さんとの掛け合いは最高ですよ。

 

とん平さん、天才ですね。

 

NLTからは木村有里さんと加納健次さんがいい役で出てますよ。

 

 

明治座のビルの横、広い道路沿いには看板さんののぼりが立ってます。

 

 

 

 

 

 

 

来月23日までやってます。

 

皆様、是非是非。

 

 

 

さてさて、同じく東京の日生劇場ではジャニーズwestの

『なにわ侍団五郎一座』が熱く熱く上演されています。

 

実は昨日、久しぶりに差し入れ持って見てきました。

 

勿論チケットは完売なので、立ち見でですよ。

 

1時間10分のお芝居が、1時間32分に伸びてた。

 

22分も伸ばしやがって。

 

でも、面白いねん。更に更に面白くなってるねん。

 

彼ら一人一人がアドリブを入れてるんやけど、それが絶妙。

会場大うけ!

 

50歳とっくに過ぎて1時間 32分の立ち見はこたえると思ったら、

全然平気。アッと言う間でした。

 

 

彼らはホンマにすごい。

 

毎日言って毎日見たい。

 

7人に大拍手です。

 

  

さて、すでに公表されてて大丈夫な後ろ姿の写真を一枚。

 

 

 

 

 

 

これは、幕開きのオープニング、7人が白波五人男の稲瀬川よろしく

其々のカラーの傘を持って、下からセリ上がってきたところです。

 

声 「待ってました!」「いい男!」

中間淳太クン 「いい男と言われちゃ、名乗らぬわけにゃいくめぇよ」

 

で、一人一人順番に振り返って名乗りを上げるのですが、

その台詞の中身は、彼ら一人一人に、ウィキペディア以外の

プロフィールと自分が言いたいことを原稿用紙一枚でいいから書いてもらったものを

参考に、ボクが七五調にして台本に書いたものです。(当り前か、ボクの脚本やもん)

 

で、以前にもここで書いたように、稽古場へ行って、一人一人に所作・見得の切り方

を藤間雅也として指導してきたという訳です。

 

 

みんな、すごい。

 

初めての事なのに、あの忙しいスケジュールの中、あっという間に覚えて、

ちゃんと様になってる。

 

又又大拍手です!

 

 

 

こちらは31日まで。

 

 

 

つまり今日から4日間は日生と明治座の2つの劇場で、

ボクのお芝居が上演されている訳です。

 

 

勿論過去に何度もありました。

 

帝劇と中日、新歌舞伎座と中座、新歌舞伎座と松竹座、三越と御園座、

紀伊国屋サザンシアターと松竹座、博多座と中日、etcetcetc。

 

 

 

幸せです。

 

 

この4日間は、神様仏様ご先祖様、そして応援して下さった皆様、

観に来て下さった皆様のお蔭です。

 

感謝致します。

 

 

勿論4日間だけじゃなく、いつも感謝しています。

 

 

どうぞ、これからも宜しくお願いします。

 

 

いつになく神妙な池田でした。

 

 

 

 

忘れた頃の劇評 1月23日

 日記 池田政之の仕事

 

 

 

今地元に帰っています。

 

が、昨日、大塚周夫さんのお通夜に出る為、東京に戻りました。

 

東京、メチャ寒! でした。

 

で、旧知のメンバーと呑んで……

 

酔っ払っちまったぜぃ。

 

なにせ今年になって通算で13日も酒を抜いてるもんだから、まわるまわる!

 

 

 

で、今はもう地元。流石に何が何だか(笑)

 

 

 

それにしても日生劇場のジャニーズwestの『なにわ侍団五郎一座』、

すごい評判が良くて、ワシゃうれしい。

 

 

 

という訳でご機嫌な池田でごんすが、そんな時、気がついてしまいました。

 

前にも言った(昨年の12月29日掲載)もう一つの『法廷外裁判』の劇評を載っけるの、

忘れていたことを。

 

 

しまったぁあああああ!

 

 

反省しています。

 

 

という訳で、忘れた頃の劇評でごんす。

この場合の忘れた頃というのは拙者の事でござる。すんません。

 

 

 

さてその劇評が載ったのは、この月刊誌です。

 

 

 

 

 

 

 

その名は「前衛」

 

赤旗系の月刊誌だそうです。ボクは不覚にも知りませんでした。お許しを。

 

その1月号です。(現在はもう2月号が出ています)

 

月イチで、前月の演劇の中からベストを一本だけ選んでの掲載です。

 

 

メッチャ光栄です。

 

 

 

新劇はもともと左系です。前進座共々、戦前戦中などは弾圧もあったそうです。

 

でもNLTは新劇でも、フランスを中心にした欧米の喜劇を専門にする劇団ですから、

思想的なものはなぁんにもなく、ボク自身、何も考えずに来ました。

 

 

 

とにかく、メッチャ誉めて頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

先に書いた通り、NLTはフランスを中心にした大衆芝居・ブールヴァールコメディを

専門にしてきました。

それが「今回はイギリスを舞台に、それも『法廷劇』。それを喜劇にしてしまうの

だからNLTの力は底知れない」と。

 

更にはNLTが劇団の事情から著名俳優をゲストとして招聘してきたことにも触れられ

「今回はベテランから若手まで適材と言っていい配役だった」とも。

 

ただ一人の客演の永吉さんにもものすごく好意的で名指しでほめて下さってます。

お願いしてよかった。

 

そして最後には、「ここにまた、上質なサスペンスコメディが誕生した」とまで

書いて下さいました。

 

 

 

 

 

 

 

本当に光栄です。

 

水村武先生、ありがとうございました。

 

 

 

 

これを糧に今後も頑張ります、と、新たに誓った池田であった!

 

ホナ忘れんと早よアップせぇよ。すんませんでござる。

 

 

 

 

 

20年 1月17日

 日記

 

 

もう20年なんですね。

 

阪神淡路大震災から。

 

今日はテレビでも各局追悼番組でした。

 

 

当時の映像を拝見し、改めて、あの地震のものすごさ、悲惨さに言葉を無くし、

 

そして、ここまでに復興なさった方々のお力に、感無量になりました。

 

 

 

命の尊さと、日々是無事の大切さを痛感しました。

 

 

 

 

 

 

そんなところへ、大塚明夫ちゃんのご父君、大塚周夫さんの訃報を知りました。

 

 

僕らの時代ではねずみ男、ブラック魔王、ノロイ、そして

海原雄山から、乱太郎の山田先生と、大当たり役は枚挙にいとまがありません。

 

 

声優界の大スターでらして、素晴らしい俳優さんでした。

 

ご冥福をお祈りいたします。

 

 

 

 

 

さぁ開始だ! 1月11日

池田政之の仕事

 

 

 

 

一昨日より仕事場への出勤が始まりました。

 

とはいっても一昨日と昨日の2日間だけですけど。

 

 

まず一昨日の9日は、今月28日より始まる明治座コロッケさん公演

『渡る世間は倍返し!?』の顔合わせ稽古開始でした。

 

ボクは脚本だけなので楽です。

 

演出は昨年も『鷹と雀のものがたり』や『だいこん』でもご一緒した金子良二先生。

今一番忙しい大好きな演出家さんです。

 

NLTからは木村有里さんと加納健二さんが出ています。

 

 

 

 

 

そして昨日は日生劇場ジャニーズwest『なにわ侍団五郎一座』の初日でした。

 

 

 

 

 

 

いやぁ面白い。ジャニーズのみんなすごいね。

 

あの吸収力。進歩上達率。そして勿論体力。

 

出ずっぱり、動きっぱなし、着替えっぱなし、なんやそれ。

 

芝居とショー休憩なしで2時間10分がアっという間でした。

 

いやぁ50過ぎたオッチャン楽しくて楽しくて。

 

毎日でも見たいと思ってしまったぜぃ。

 

 

皆様是非にといいたいのですが、31日の千秋楽までチケット完売ですって。

 

ボクももう見られない。

 

勿論楽屋のモニターや袖からは見られるけど、客席に座っては無理なんですって。

 

 

すごいですなぁ。

 

 

なにはともあれ、身体に気をつけて頑張って下さい。

 

 

近々差し入れのおやつ持って行くわ。

 

 

 

ちなみにこれは日生劇場の舞台上から客席を見たところ。

 

 

 

 

大きくて立派でごんす。

 

 

実はその昨日早速今年初の失敗をやっちまいました。

 

ゲネつまりリハーサルの後、初日の前、舞台上でお払いがありました。

舞台の初日にはよくやります。

 

舞台上に仮の神殿を立て、神主さんがお払いをしてくださいます。

 

我々は客席に座って厳粛にお祓いを受けます。

 

そして、劇場代表、制作代表、出演者代表、文芸部代表、スタッフ代表がそれぞれ

玉串を奉納し、客席に座っている各人も、自分が所属する分野の代表に合わせ、立ち

一緒に二礼二拍手一礼をします。

 

普段は脚本であるボクも文芸部代表としてやりますが、今回は人数も多いし、

ボクの文芸部は演出の北村文典先生だけだと思い込んでいました。

なので文典先生が呼ばれた時、ボクとステージアドバイザーの曾我廼家文童さんも

起立して、文典先生に合わせて二礼二拍手一礼をし、終わって座った途端、

司会のプロデューサーが「では続きまして脚本の池田政之さん」

「え!、今やってもた」 で、もう一度やりました。皆さんの失笑の目の中で。

 

一度に2回二礼二拍手一礼をしたのは古今東西恐らくボクだけでしょう。 

 

今年初のウケでした。なんやそれ。

 

 

 

 

それにしても新年早々現場に出入りできる幸せ。

 

 

感謝して、今年も頑張ります。

 

 

 

 

 

 

恒例の大好き相棒考 1月2日

〈ま〉の日常

 

 

寒いですねぇ。

 

雪積もってるし。

 

で、正月恒例、大好きな相棒をおこたで見ました。

ああ、至福なひと時。

 

で、去年に続き正月恒例の相棒考、行ってみますね。て、いつから恒例になってん

ねん(笑)。それも、誰にも頼まれもせんのにね。

ごめん。楽しみやねん。それだけ相棒が好きやねん。一所懸命見てんねん。

 

 

ワンシーズンに3回スペシャルがありますよね。

初回、正月、最終回。

今日の話も正月2時間半の大作。実質2時間強。

そして2時間に相応しいお話でした。やっぱりスペシャルはいいですなぁ。

今回は分野でいけば、<サスペンスもの>と<本格>と<刑事もの>の合わせ技で

しょうか。よくばりやなぁ。

 

只、〈?〉もありました。

 

あ、いつもの通りこれはあくまでもボクの個人的意見です。

間違いだらけのピントはずれかもしれません。なので先に謝っておきますね。

相棒のレベルの高さは周知ですし、今回も面白く、ワクワクドキドキしながら

拝見したことに間違いはありませんから。

 

 

まず、ざっと粗筋です。

それもドラマの進行順ではなく、事件の真相内容で行きますので、

以下ネタバレです。まだご覧でない方ご注意を。

 

人生に疲れ自殺しようと樹海にやってきた平岳大クンは、そこで犯罪の天才と

出会います。天才は病で自らも死のうと来ていました。平クンはそこで天才から

犯罪等の話を聞きます。

そこへ同じく人生に疲れた人があと4人も現れ、彼らは集団自殺をすることに。

死にながら、彼らは死なねばならなくなった事情、つまり死んでも許せない恨みを

告白しあいます。死んでも許せない奴らの名前を明かして。

平クンはたまたま生き残ります。で、天才が残した金と人脈を使い、

死んでいった人たちの恨みを晴らしていく………

 

ね。こう書くとすごく分かりやすい筋の通ったお話でしょ。

 

次にドラマの進行です。

まず、杉下さんの友人という石田ひかりさんが自殺をし、杉下さんが葬儀に参列して

いるところからドラマは始まります。次に警察が、犯罪の天才男の捜査に必死になっ

ているという説明があって、そこへ、別の誘拐事件が起き、誘拐犯はなぜか電話で

「我々の動機は特命に聞け」といいます。で、杉下さんが事件場に登場します。

次に政治家への犯罪予告事件が起こります。やがて……

 

というところでしょうか。

 

 

今回のお話の醍醐味は2つ。ミッシングリンク探しと、事件そのものの真相です。

 

このミッシングリンク探しが〈?〉なのです。

 

ミッシングリンクはご存知ですよね。蛇足ながら説明すると、見えない関係性の

事です。例えばAが殺される事件が起こります。続いてB殺害事件が。そしてC殺害

事件も。3つの事件は同一犯による連続殺人か。でも被害者のA、B、Cに全く接点が

ない。赤の他人、生活圏も、生い立ちも、年も、全く関わりがない。

つまり3つの事件は別々の事件。「でも……」と主役(探偵or刑事)は思います。

「きっと3つの事件には関連性がある筈だ」 そこで見えない関連を捜し始めます。

これがミッシングリンクものです。

 

ですがこれには1つだけ重要な要素が必要になります。それは、主役が「でも……」

と思うのに対し、読者(あるいは観客)も同様に「でも……」と思うという事です。

でなければ主役の行動は、カンだけを頼りに逸脱して動く、理解しがたい「はぁ?」

的行動になってしまうからです。古いタイプの刑事がよくいう「刑事のカン」という

奴ですね。勿論古いタイプの刑事が「刑事のカンだ!」と宣言して動くのもアリで

す。宣言してるんですから。でも右京さんはそんなことしません。セリフで「ボク

のカンです」と言っても、そこにはキチンとした〈?〉があって、それらもキチン

とロジックで説明してくれるのが右京さんです。実も蓋もない言い方をすれば、

脚本はいつもそうなってきました。

 

で、今日の相棒を見てみましょう。

誘拐事件の結果的被害者の川上麻衣子さんのお客様の一人が集団自殺をしていた。

その中の一人が、以前右京さんが捕まえた万引き少女の恋人だった。

そんな時、政治家犯罪予告事件が起こる。

 

そこで右京さんは誘拐事件と、万引き事件と、政治家犯罪予告事件と、犯罪の天才男

とが一つにつながると考えていき、捜査を進めていきます。

 

ミッシングリンクと想像するには飛躍しすぎです。

というより、まだこの段階では、一つ一つの事件で手いっぱいのレベルです。

全てを一つに描いていく脚本の走りは、読者(観客)に「でも……」と思わせる

ところまで行っていません。

なのに右京さんは動く。まるで、あの右京さんが刑事のカンで動き出したように。  

つまり脚本で、起こっている事件事象に関連性を思わせるだけの仕込みが

まだ出来ていないのに、右京さんが動き出してしまっているのです。

 

それがいつもの右京さんだろう、とも言えます。でもいつもの右京さんには、

ボク達は気づかないことが見え、そこには見事なロジックがありました。

 

相棒のすごさは、誰も疑問に持たないところに右京さんは〈?〉を持ち、

勝手に捜査を進め、誰よりも早くキチンとしたロジックで真相にたどり着き、

驚きの真相を明かしてくれる。これですよね。

 

なのに今回は普通の刑事の様な捜査が進みます。

 

 

 

二つ目はその捜査とビンゴです。

 

右京さんの、珍しい普通の刑事の様な捜査進行に従って、思い通りに

真相があらわになっていく。というか、思い通りになりすぎているように

思えてならないのです。

あれだけ遠い複数の事件に対し、右京さんが関わると、それが全て繋がっていく。

普通ハズレもあるはずです。なんて無駄のない捜査。

 

いつもの1時間バージョンでもそれはよく起こります。でもそれは右京さんの中に、

成程の推理・ロジックがあって的中していく。

でも今回は、推理というより、刑事の捜査によって進行し、悉くビンゴしていく。

スーパーデカですね。

 

だからこそでしょうか。最初の誘拐事件から、右京さんが繰り返し言うセリフ。

「どんなことにも意味があるんです」

たとえば誘拐犯が「○○公園へ行け」というと、右京さんが必ず「必ず意味がある筈

です」という。これって免罪符のように思えてなりません。

 

なのに、終盤は右京さんの見事な推理のオンパレード。 

いつものように、唸るなぁ、流石右京さんとは、少々違ったように思えたのです。

 

それはなぜだろう。

 

いつもの右京さんなら、ボク達より一歩前を行き、それらは唸るような

ロジックの上での行動であり、最後に見事な結末に導いてくれる。

 

でも今日の右京さんは、まず飛躍的捜査のスタートに立ち、なのに普通の刑事の様な

捜査に、都合よく訪れるビンゴ。でいきなり最後になっての大推理。

 

そう、いびつなんですよ。

 

 

 

さてもう一つは。

 

どんなに複雑な話でも、見終わったら筋の通った一本の簡潔な話になっているのが、

ミステリーとしては1番美しい形です。

 

 

内容での粗筋は簡潔の一本です。でも観終わったら、壮大な物語になっていて、

どんな話だったんだろう、と。

 

結局石田ひかりさんの右京さんに対しての悲恋物語だったという事でしょうか。

 

なんと壮大な悲恋もの。あれだけの事件を起こして到達する悲恋ものって。

 

 

 

 

 

 

でも、このシーンの石田さん。いいですね。

ボク、マジでジーンと来てしまいました。

 

それともう一人。久しぶりの寺島さん。ええとこで出てきはりますねぇ。

ゴルゴか。でも嬉しくなりました。

 

 

 

失礼なことを長々と書きました。

 

大好きな相棒ゆえ、つい調子に乗りました。すみません。

 

 

でも、

 

美しい悲恋ものなのに、ミステリーとしてそんなに美しくなっていないのでは

と思ってしまった一夜でした。

 

 

とはいえ、やっぱり相棒はレベルが異常に高い。

今日だって、高いんですよ。なのにこちらもずっと見続けているからか、

目が肥えてきているんでしょうね。贅沢になってしまっているんです。

 

でもやっぱり相棒はすごい。

シリーズ中の1本で、ここまで考えることができるなんて。

考えようと思うなんて。こんなに楽しめ時間をくれるなんて。

 

相棒。最高です。ホントにハイレベルです。

だからこちらも真剣に見ます。

至福の時間です。

 

 

勿論、次回も楽しみに拝見致します。

 

関係者の皆様、頑張って下さい。

 

 

 

 

 

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