最新ニュース

頭休めにミステリー 3月27日

読書感想文

 

 

締め切りがぁあああああああああ!

 

 

今月末二つの舞台脚本の締め切りがあるんだす。

 

来月末も二つの舞台脚本の締め切りがあるんだす。

 

 

で、今月末の締め切りの一つ。

 

本当は2月末だったんですけど、どうしても納得がいかなくって

待ってもらってます。

 

まだ納得いってません。

 

ボクの所へ依頼が来たのは、去年の末。

 

最初に書くはずだった方がダメになったそうで、ボクに回ってきました。

 

その時に既に決まっていた錚々たる出演者の顔ぶれ。

 

つまりダメになった方が考えていた粗筋にそって

キャスティングされた方々。

 

その人達をキチンと書かないといけないわけです。

 

原作を読んでボクの考えた物語は、当然その方とは全く違います。

 

でもその方が、原作にはない人物を想像し、その為に配役したであろう方も

いらっしゃると推測できるわけです。

 

それでも、キチンといい役で成立するように書く。

 

それが商業演劇の作家の使命なんです。

 

あと一人、あと一人、あと一人。

 

キチンとした役にするアイデアが………

 

絶対キチンとします。

 

今までもそうしてきたのですから。

 

 

 

さて、頭ゴジャゴジャなので、頭を一休め。

 

 

前にも書きましたけれど、今秋リーガルコメディをNLTでやります。

 

 

ボク自身、ミステリーしか読まないような情けない読書歴で、

1番好きなのは密室物ですけれど、2番目が法廷物なんですわ。

 

この日記を読んで下さっている方はもうお気づきですよね。

 

密室物ほどではないけれど、法廷物もかなりの数を読んでます。

 

それでも未読のものもあり、頭休めに毎晩深夜2時から2時間ほど

読書時間にあてました。

 

それって頭休めになるんかい。

ボクの場合はなるんだす!

 

 

近年巷で裁判員制度が何かと話題になりましたよね。

 

随分前に『相棒』でも取り上げられました。

 

で、

 

日本で最初に裁判員制度を扱った本格ミステリー

芦辺拓さんの『裁判員法廷』と

それより先に裁判員制度を扱った人気本格ミステリーマンガ

加藤元浩さんの『Q.E.D.』の第27巻です。

 

 

 

 

 

 

どちらもなかなか読みごたえがありましたぞ。

 

特に、Q.E.D.27巻収録の『立証責任』はなかなか。

 

講談社コミックQ.E.D.は(以前NHKでドラマにもなってるけど)、

1巻に2話入っていて(現在47巻まで出てて、つまり94話創られたという訳ですね)

本格ミステリーマンガとしてクオリティが高く、密室物も多く書かれていますぞ。

そう、クオリティの高さでは「金田一少年の事件簿」と双璧やね。

 

ボクも20冊は読んでますが、今までは密室物や不可能物ばかり選って読んでました。

ちなみに金田一はじめちゃんは、全部密室や不可能物なので全巻読んでますが、

何か?

 

でQ.E.D.、今回、法廷物という事で27巻をチョイスしたわけです。

 

 

『立証責任』、いいですぞ!

 

というか、裁判員制度というものが、制度そのものも、恐ろしい問題点も

的確に教えてくれます。

 

『裁判員法廷』も勿論面白く、裁判員制度がよく分かるのですが、

Q.E.D.27巻立証責任は、マンガの分、本当によく分かります。

 

ボクも、「そういう事かぁ。ホンマにこの制度大丈夫か?」と、

うなってしまいました。

 

 

興味のある方は是非。

 

 

あ、4時だ。

 

朝までもう少し。

 

仕事に戻ろ。

 

 

 

次の一手を! 3月23日

〈ま〉の日常

 

 

19日から始まったシアターグリーンでのNLTの『舞台は夢』が今日千秋楽でした。

 

 

 

 

 

古典派の巨匠コルネイユの原作をボクが脚色した古典喜劇でした。

 

大ベテランの川端槇二さん(演出も)と木村有里さん(ステージアドバイザーも)、

先輩の海宝弘之さん、そして若い後輩たちが十数人。

 

皆、頑張ってましたぞ。

 

 

 

 

 

 

幻想的な舞台でした。

 

そして古典と笑いの融合。

 

四年後のNLT喜劇路線50周年に向けての第一歩の舞台としては

 

原点を見た思いでした。

 

 

次は新人作家のデビュー作『人質に乾杯』です。

 

 

そして秋には本邦初の舞台化『法廷外裁判』です。

 

 

来年の企画もそろそろ出そろいます。

 

 

全ては50周年に向けて。

 

 

そしてNLTの未来に向けて………

 

 

 

勿論7月にはボクの劇団〈ま〉もありますよ!

 

 

 

 

 

屁理屈とおままごとの恋 3月14日

観劇 読書感想文

 

 

屁理屈とおままごとの恋。

 

これ、すごい誉め言葉です。

 

 

何がって?

 

 

その前に雨あがりの実家の庭です。

 

 

 

 

梅の花がほころび始めました。

 

春はもう直ぐです。

 

 

さて、本題。

 

法廷物でちょいと変わったミステリーを読みました。

 

法廷物というのかなぁ。

私的裁判ものというのかなぁ。

 

実はボクは、今秋、NLTで私的裁判もののコメディをやるもんだから

興味がわいてね。

 

あ、でも、ボクはもう脚本書いて、NLTに渡してしまいましたけどね。

 

 

 

 

これです。

 

円居挽氏の京都を舞台にした長編デビュー作。

 

これ、すごいですよ。

 

何をどういえばいいのだろう。

 

うまく言えないから、とりあえず粗筋でも書きますか。

 

  京都には古より貴族の間で〈双龍会〉という私的裁判が伝わっていた。

  富豪の孫・15歳の美少年・城坂論語は、怪我のため一時的に盲目となり、

  屋敷の離れで寝ている時、謎の女ルージュが表れ、その女と手を繋いだだけの

  状態で言葉を交わし、一生消えないほどの思いが心に残る。

  その同じ時、母屋では祖父が殺される。犯人はルージュなのか。

  だが少年が犯人と疑われる。少年の父と叔父は、祖父を病死として処理。

  少年と、ある約束を引き換えに。

  そして三年……

  少年は約束を破る。

  怒った叔父は少年を双龍会に訴え、少年は被告として裁かれることになる。

  ここに龍師と呼ばれる卓越した能力を持った検事役、弁護士役が登場し、

  双龍会の幕が上がるのであった。

  それは全て、少年のルージュ探しの旅の幕開きでもあった。

 

 

とまぁ、こんなところでしょうか。

 

この私的裁判の場面が、まぁすごい。

検事役の黄龍師、弁護士役の青龍師の息もつけない口先対決。

その弁論のまぁすごいロジック! まぁすごい屁理屈!

黒も白! そうとも、カラスは白い!!!

ドンデンドンデン又ドンデン! 一体いくつひっくり返すねん!

 

双龍会という奇しげな古式ゆかしい法廷劇の面白さ。

主役がぐるぐる変わるめまぐるしさ。

そして三年前の事件の真相と、ルージュの正体。

 

そしてそして、少年のおままごとのような恋のせつなさ。

 

 

いやぁ堪能しましたよ。

読み終えた瞬間、おいちゃんの耳元でアニメ『コクリコ坂から』の

テーマ曲「さよならの夏」が静かに鳴り始めましたよ。

 

作者の円居挽氏は京大推理小説研究会出身。なるほどね。

綾辻さん、有栖川さん、法月さんの後輩だそうです。

その新本格テイストをきちんと守り、さらにライトノベルズの香りも漂いまくり。

 

いやぁ、城坂論語とルージュのラストは、おいちゃん、もう一度17歳くらいに

戻ってみたいと思っちまったぜ。

 

おままごとのような恋。

 

こっばずかしくて、バカみたいだけど、だんだん年を重ねると

二度とできないそんな恋の風景に、キュンと来てしまった池田でした。

 

 

誉めてばかりやから、一つだけ文句を。

 

含蓄とペダントリーから派生し矢継ぎ早に繰り出されるダジャレ的なギャグの洪水。

あれ笑えんで。おもろないで。

特に先輩龍師の瓶賀流さん、あんなに喋っても、ギャグのセンス、10点満点中

1点かな。いや0点やで。ぜんぜんおもんないイチビリやで。

何でか分かる? あれはお勉強なさった知識だけで作れるギャグやから。

笑いのセンスとは違うから。

 

さて、ルヴォワールシリーズは、この後『烏丸ルヴォワール』

『今出川ルヴォワール』と続いているようで、

間もなく『河原町ルヴォワール』も出るそうです。

 

読んでみよ。

 

皆様も是非。

 

でもこれ、読む人選ぶかもしれんなぁ。

 

 

 

さて、今、フジテレビの2時間ドラマ、片岡愛之助丈主演、高木彬光先生原作

『影なき女』、見終えました。

 

 

 

 

懐かしいなぁ。

 

高木彬光先生、大好きでした。

本格ミステリーの三大雄のお一人(あとの二人は横溝正史御大と鮎川哲也先生です)

 

本格ミステリーから出発なさって、社会派も、経済ミステリーも、歴史ミステリーも

時代小説も、何でもごされの方でした。

法廷物もモノにされていて、『破戒裁判』は傑作ですぞ!

 

 

この日記で2月25日「活字欠乏症の妙薬は密室」でも書いたけど、

ボクは密室派&不可能派なので特に好きなのは、『刺青殺人事件』『能面殺人事件』

『呪縛の家』『人形はなぜ殺される』『我が一向時代の犯罪』『狐の密室』

短編では『妖婦の宿』そして『影なき女』となります。

 

ベスト3は『人形はなぜ殺される』『能面殺人事件』『我が一向時代の犯罪』

短編はやはり鮎川先生の『赤い密室』と共にお手本の『妖婦の宿』ですね。

 

昔は角川文庫でいっぱい出てたのに、今では手に入りにくい大御所の代名詞

だった高木先生。でも最近復刊してきましたなぁ。ファンとしては僥倖です。

 

是非皆さん読んでください。

 

 

さて、愛ちゃんのドラマですが、ちょいと詳しく内容を見ようと思い、

フジテレビのホームページを覗きました。

 

そこでとんでもないミスを発見!

 

ホームページのドラマ解説に、このドラマの原作は1977年発表の『影なき女』。

とありました。

 

 

 

          見えにくくてすんません。一番下の行です。

 

 

違うよ。

 

影なき女はボクが生まれるずっと前に発表されてるで。

 

特に『妖婦の宿』と『影なき女』は戦後すぐに日本探偵作家クラブの新年例会で

行われていた犯人当てゲームに高木先生が書いた作品として有名で、

そのレベルの高さからすぐに世に発表されたというエピソードは

探偵小説ファンなら知ってて当然の薀蓄。

『影なき女』の発表年は1950年。雑誌掲載ですよ。

1977年は改めて文庫に収録された年。

ちなみにその2年前の1975年に僕がこづかいで買った密室アンソロジー

『13の密室』にすでに『影なき女』入ってるで。

 

 

この程度のことが……

プロデューサーにミステリー愛が足りないのでしょうか。

 

 

残念やなぁ……

 

 

 

小ネタパラダイス・馬鹿ネタ篇 3月13日

〈ま〉の日常

 

 

寒いですなぁ。

 

今日東京はあったかかったけど、関西は寒いですわ。

 

さてさて、昨日、あ、もう一昨日か。

劇団NLT・ゴコクジスタジオへボクが台本のコルネイユ作『舞台は夢』の

陣中見舞いに行ってきました。

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 その途中、ちょうど三年前の震災の時間になって、

 東横線も停車し、車掌さんのアナウンスで

 10秒間の黙祷をしました。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

さて、稽古場風景でしたね。

 

いやぁ、久しぶりに、新劇の稽古場でしたぞ。

 

それって何って?

 

夢に燃えた若い演劇青年たちが、黒一色の稽古場で

真摯な目で稽古に励む。そんな光景です。

 

なかなかいいものですぞ。

 

 

 

 

演出家のダメ出しが終わってほっと息を漏らした瞬間の若い皆さんです。

なかなかうまく出来なくてため息が出たところってとこでしょうか。

 

その光景が何だか懐かしく、「ああ、ボクも昔こうやったなぁ」と、

楽しくなって、稽古の後、皆さんと飲んでしまいました。

 

更にそれ以上に楽しくなって、同じ方向の

根本と川崎敬一郎と、何と関係ない中村俊洋まで呼び出して

更に飲んでしまいました。

 

勿論中村には違う用があったので、飲んだ場所が高円寺だったから

ついでにと呼び出してしまったのでごんす。中村災難。

 

 

 

 

二時まで飲んでしまいました。馬鹿だなぁ。

 

 

それと最初の席でNLTの小川社長から、『舞台は夢』の配布するパンフの

原稿を頼まれたので、書きました。

それをいつもならワープロで書いて、プリントアウトして、FAXするんですが

よく考えたらこのパソコンに書いて、メールで送ればええんやないかと

ようやく気づきました。

 

勿論、台本のような莫大な量はとてもようせんけど

このくらいの量ならこの方が早いやないかい!

 

やっと気づいたわ。馬鹿だなぁ。

 

 

それとそのFAXですが、

実はボクのは数年前から受信は出来ても送信は出来なくなってしまっていて

いつも近くのコンビニから送信していました。

 

そのFAXが去年受信機能もとうとうダメになって、新しく買いました。

 

なのに、なのに、ボク、ずっと送信にコンビニへ行ってました。

 

クセって恐ろしい。

 

これ家から送れるやん! 気づいたん先月。馬鹿だなぁ。

 

 

ボクの小ネタ馬鹿ネタパラダイスでした。

 

 

 

 

一つ他人のも言おか。

 

 

馬鹿ではないんやけど………

 

 

二三日前、最寄駅学芸大学の王将で遅い昼飯を食った。

 

 

 

 

2時45分頃だった。

店は20人近く座れる長いカウンターだけで、お客は一人もいませんでした。

おお、貸切!

真ん中あたりに座り、食事セット(ごはんと味噌汁と冷奴と餃子)380円に

ホイコーローつけて、漫画を読みながら、ゆっくりと食べてました。

 

至福の時です。

 

そこへ一人のおっさんが入ってきて、ボクの横に座りました。

ぴったりとくっつくように。何で。

空いてるやん。カウンター誰もいてないやん。

 

食事時の込み合っている時や、これから込み合う事が予測できる時なら当然でも、

普通ガラガラの時はずっと離れて座るでしょ。せめて一つは開けるでしょ。

なのにぴったりくっつくんですよ。

 

何で。ね、何で?

 

年は60代半ばでしょうか。

 

皆さんこういう経験ありませんか。

 

ボクはある。王将で、吉野家で、松屋で。

 

ガラガラのカウンターやのに、横におっさんがぴったりくっついて座る事。

 

それがなぜか判で押したようにみんな60代半ばから70代前半のおっさん。

 

若い人はそんな座り方しません。

ボクは若くないけど、僕くらいの年代でもそんなことしません。

店に入ってカウンターガラガラで、でも一人だけ座ってはったら

その人にピッタリくっついて座りません!

 

あれ、何なんでしょう。

 

その世代の人って、小学校でそういう教育を受けたのでしょうか。

たとえ店がガラガラでも、先客にくっついて座れと。

 

それともそんなに人恋しいの?

 

 

広げてた漫画をたたみ、すべての皿を順番に横へ退け、

一つ席を横へずらしました。そうかて20人近く座れる長いカウンターに、

ボクとそのおっさん以外誰もいてないんやもん。

 

ボクとおっさんとのあいだには席が一つ空きました。

 

次に来た客がその間に座ったら、強者やけどなぁ。

 

 

 

 

ノーサプライズ! 3月3日

〈ま〉の日常

 

 

ノーサプライズ!!!

 

 

今、日本時間の午後二時半。

 

 

オスカーが決まりました。

 

 

結果はこうでした。

 

     作品賞    それでも夜が明ける

     監督賞    アルフォンソ・キュアロン

     主演男優賞  マシュー・マコノヒー

     主演女優賞  ケイト・ブランシェット

     助演男優賞  ジャレッド・レト

     助演女優賞  ルピタ・ニョンゴ

 

 

 

これ、3日前の最終予想のマンマです。

 

 

本当のノーサプライズ。

 

 

でも昨日の直前予想とは違います。

 

 

つまり、選挙でもそうだけど、ホントの直前には

怪情報が飛び交うのと同じという事ですな。

 

 

去年からいろいろと予想されて、ノミネートを経て

ようやく落ち着いた予想、(直前の怪情報ではなく)、つまり大本命が

一番確率が高いという事ですよ。

 

よく競馬でもいうじゃありませんか(ボクは競馬はやらないけど)。

本命だけに賭けていれば、大きく儲けなくても、損はしないと。

 

それと同じですなぁ。

 

ま、無難と言えば無難。みんな安心。

 

でもちょっとつまらん。

 

 

 

ボクが昨日日記で、頑張れ!といったアメリカン・ハッスル、

エイミー・アダムス、ジューン・スキップは揃って残念でした。

 

 

で、結果。三勝三敗。

 

 

結局、最初から本命のみに走る人の勝ち。

 

冒険したり、好き嫌いが勝ったりする人間は……ねぇ……

なんか毎年これ言ってる。性格やな。

 

 

 

こちら残念だったオスカー・ナイトのエイミー。きっと近々チャンスがあるさ。

 

 

 

それにしてもすごいスタイルですな。

 

 

こっちも残念だった84歳のおばあちゃん。初ノミナーになったことが勝利だよ。

これから最晩年、充実するはずだもんね。

 

 

 

 グリーンが素敵だよ。

 

 

勝者も載せましょうか。

念願の初ノミネート、そして初受賞のマシュー・マコノヒー。

『告発の行方』で演技者と認められながら、訳のわからん映画が続いて20年。

数年前の『リンカーン弁護士』(以前この日記でも書いたけど面白いよ)で

再認識されて、ここ数年はずっと今年こそオスカーの候補になると言われながら

選ばれなくて、ようやくの、だもんね。

 

 

 

オスカーおじさんを握りしめてうれしそうです。

 

 

 

で、今回の教訓。

 

 

冒険はするな。

 

 

と言われてもねぇ。

 

 

ずっと冒険して生きてきたような気が………

 

 

 

« 古い記事 新しい記事 »