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知らないこといっぱい 8月29日

 日記 〈ま〉の日常

 

 

いやぁ、この年になっても知らないことっていっぱいあるんですなぁ。

しかも演劇のことで。

 

 

下の本を読みました。

 

 

 

 

 

 

 

<小芝居>

 

こしばいです。

 

いちびりに対し「なに小芝居してんの?」のこしばいではありません。

 

 

 

江戸時代。幕府が認めた劇場(芝居小屋)の三座以外の小屋でやられている芝居のこと

です。

 

江戸三座とは中村座、市村座、守田座。でそれぞれが事情で上演できない時に、控え

の櫓としての河原崎座、桐座、都座の三座。これは大芝居。

 

それ以外で例えばお寺や神社の境内に小屋掛けしている芝居のことを小芝居と呼んだ

わけでやんす。

 

 

で、それは十分知ってました。

 

 

近代は、明治になって、縛りが解け、多くの劇場が出来て、それでもそこには大資本

及び明治政府が許した東京十座、以外の、多くの劇場と、そこでやられている芝居の

ことを小芝居と呼びました。

 

ちなみに明治座さんはこのとき喜昇座として東京十座に入られていて、なので小芝居

ではありません。大芝居です。

 

 

それも知ってました。

 

 

小芝居と呼ばれている舞台で演じられているのは歌舞伎。

 

で、そこ出身の方が現在の大歌舞伎にもいらっしゃったことも、過去大看板になられ

た方がいらしたことも知ってました。

 

 

では何を知らなかったのか。

 

 

それは小芝居と呼ばれた劇場群の規模です。

 

 

小芝居と言うからは、現在の小劇場を連想しますよね。

大劇場は1000席以上。

中劇場が300~700席くらい。

小劇場は200席以下、みたいな。

 

 

それが小芝居の劇場は1000席以上がざらなんですわ。

 

もちろん小さいのもあったやろけど、今見れば十分大劇場。

 

驚くでしょ。

どこが小やねん、十分大やがな。

ま、意味は違うけど。

 

 

それでか。

新劇の歴史的聖地・築地小劇場は500人も入るのに何で小劇場と言うんやろと思って

いました。500席なら小劇場だったんですね、当時は。

 

 

 

 

まだまだ知らないことがあると気づいた池田でした。

 

 

 

 

 

読書まとめて 8月25日

〈ま〉の日常 読書感想文

 

 

企画の仕事三昧の日々でやんす。

 

 

ですが、週一で読書日を設けて、楽しみを放り込んでおりやす。

 

 

 

 

 

 

 

 

どれも新刊ではありません。

 

読んでなかった名作を集めてみました。

 

 

あ、戯曲も読んでますが、それはまた別の日に……

 

 

夏ももう終わりですなぁ。

 

 

 

 

 

こんなところに 8月23日

〈ま〉の日常

 

 

先日ヤボ用で加古川へ行き、ついでに駅前のデパート・ヤマトヤシキの6Fにある

紀伊国屋書店へ行きました。

 

 

エスカレーターでゆっくり上がってたら、急にこいつらが!

 

 

 

 

 

 

 

びっくりしたぁ。

そうかて、動くんですわこれ。特にTレックスが。

 

 

そうか……夏休みかぁ。

 

 

その夏休みももうすぐ終わり。

 

 

コロナもおさまる気配はないし。

 

 

ボクは相変わらず、企画と格闘ですわ。(^O^)

 

 

 

 

 

マジ危機感 8月12日

 日記 〈ま〉の日常 観劇

 

 

まずは大谷選手の2桁勝利&2桁本塁打、104年ぶりの大快挙、おめでとうございま

す!

日本人の誇りです。

 

日本政府、前回は辞退されてしまいましたが、この機に、イチロー選手と 、(今日の

大リーグへの大先駆者として) 野茂投手と3人に国民栄誉賞を、というのは如何でし

ょうか? これならイチロー選手も大谷選手も辞退しにくいと思いますが。(^O^) 

 

とにかく、おめでとうございます。

 

 

 

 

さてさて。

日曜日の『THE CONTE』、大河ドラマと被ってたので、録画で漸く観ました。

 

 

 

 

 

 

 

昨年、12月31日にも書きました。

ボクの毎年のベストスリーの第2位、コントが演劇にどんどん近づいてくる、という

話です。

 

 

昨年の『キングオブコント』『ドラフトコント』で、コントがナンセンスより、演劇

に近づいたと書きました。

 

 

例えば漫才。ボケとツッコミがいて、ボケが、日常では「そんな奴いねぇよ」な行動

や言動をとるわけですよ。例えば、

  ボケ「(犬を見て) あ、猫や」  ツッコミ「犬やがな(と突っ込む)」

ね。普通、犬を見て猫と言えば「お前大丈夫か?」となりますよね。でもそれがボケ

なわけですわ。

コントもその延長線上にある笑いの分類である以上、そこにはナンセンスな、という

か、そんな奴いねぇよ、というか、不条理な言動(ボケ) が展開されるわけです。

 

 

ところが、昨年くらいから顕著になってきたのが、例えば10組登場したら、半数以上

が不条理じゃない作品を出してきた。常識で考えられる中でキチンと笑劇を作って、

もっと言うと短編喜劇として成立しているわけですわ。

 

しかも笑いのセンス(腕) はものすごくあるわけですから、そんじょそこらの役者や戯

曲じゃ、笑いという点において太刀打ちできない。

 

 

今年になって『キングオブコントの会2022』があって、ロバートの秋山がメインの

公園での地域ラジオの話なんて、20分近い長丁場。もう演劇なんですよ。

 

しかも、セットに懲りだした。小劇場の簡素化した舞台セットを凌駕し始めた。

 

 

 

で、今回のTHE CONTE。従来のコントを演じたのは、サンドウィッチマン、バイき

んぐ、ザ・マミィ、かまいたち、の4組。

 

空気階段、かもめんたる、ゼンモンキー、しずる、東京03、ロッチ、アンガールズ、

シソンヌ、ゾフィ、の9組は常識内で十分に考え得る世界でした。

 

ライスはちょっとあり得ない世界だったけれど……簡単に言うと、すごいお屋敷の主

の田所が室内から(嵐のような) 外を見ながら話し出す。過去の事件を「あれは失踪で

はない。あれは殺人だ」と言うと、関町がびっくりする。その瞬間、雷鳴が轟く。 

田所「私は真犯人を知っている」 関町「!」 雷鳴轟く。田所「私はその殺害現場を

見てしまったのだ」 関町「!」 雷鳴轟く。関町「犯人は誰なんですか!」 ここで

ようやく田所が「うん……ちょっと待ってくれ。君が驚く度に、カミナリが私のベン

ツに落ちてるんだよ」

 

分かります?

演劇の劇的効果として雷鳴稲光はよく使われます。ボク大好きでしょっちゅう使いま

す。それを完全に揶揄ってるんですわ、このコントは。(●^o^●)

やられました。こうなるとこのネタも、不条理ではなく、演劇に対する風刺劇として

認めざるを得ません。

 

 

ここにおいて14組の内、10組が演劇だったんですよ。短編喜劇だったんですわ。そ

の率全体の71%。とくに東京03なんか、11分のネタですからね。

だいたい昔劇場では、漫才もコントも15分が基本。乗ればもっと長くやってましたも

ん。やすしきよしさんなんて40分くらいやったことありますもん。

 

 

 

こうなると、演劇の、短編のコメディ、オムニバスで、ファルス的な短編コメディ

が、コントに(てか彼らの作る作品に) 勝てると思います?

 

 

ボク、去年からさんざ言ってます。でも全く耳を貸してくれません。

 

 

 

今日、あもう昨日か、志村けんさんのバカ殿特集がありましたよね。観ました。やっ

ぱり志村さんはすごい! しっかり楽しませてもらいました。

でもあのすごさは、志村けんという大天才が、その上に努力もあって確立しているわ

けで、すごい個性、すごい才能が、あの従来のナンセンスな世界観を大成立させてい

るわけですよね。あれは志村さん以外無理です。

 

 

 

 

とにかく、現在のコント師が作るコントが、急激に演劇になってきている。

芸人さんの仕事ではなく、役者の仕事になってきている。

 

今回のTHE CONTEを観て、より強く思いました。

 

秋には又『ドラフトコント』があるそうです。『キングオブコント』も。

 

しっかり見極めないと。そして演劇には演劇にしかできないコメディをもう一度しっ

かり考えないと。

 

 

 

 

 

わかり易さこそ 8月8日

読書感想文

 

  

資料が13冊ドンと。

 

歯を食いしばって読んでます。

あと、8冊。

 

 

 

で、チョイと一服。

 

遠藤周作氏が亡くなった後発見された戯曲をまとめられた『善人たち』をお取り寄せ

して読みました。

 

 

 

 

 

 

ちなみに遠藤周作先生は、先日亡くなられた岡田正子先生の義兄でらっしゃいます。

つまり岡田先生のお姉さまのご主人。

岡田先生が戦後のパリに住んでらした頃、日本から遊学されてきた遠藤氏と出会い、

日本のお姉様にご紹介の手紙を書かれたとのこと。

その辺りのいきさつは、まあ面白い!(^O^)

 

でも、その話は今日は関係ないので。(●^o^●)

 

 

 

 

むかしむかし、今から30年以上前、川口松太郎先生の7回忌に、ご家族が、戯曲選の

私本を出され、関係各位に配られました。

 

それが三越劇場にあって、ボク、川口先生の作品が大好きだったので、特に好きなの

が新派の『明治一代女』と『寒菊寒牡丹』かな。

他にも『鶴八鶴次郎』や『風流深川唄』や『遊女夕霧』や『男の花道』や……

 

 

その私本は8作品からなっていて、その中の『深川の鈴』と『月夜鴉』は観たことが

なかったので、読んでみようと三越さんにお願いして貸してもらいました。

 

その日はそれから名古屋だか大阪だかに行くことになっていて(なんせ30年前のこと

なので) 東京駅から新幹線に乗って一服ついて読み始めました。

 

 

あっという間に読めました。2冊で1時間かかってない。

 

まぁ簡単。

まぁわかり易い。

読んだ傍から忘れるほど。

でも主役の気持ちも、相手の気持ちもすごく良く分かる。

 

 

衝撃でした。

 

 

昔、初代の水谷八重子さんが「川口先生はうますぎるの。役者が芸をする隙まで書い

てくださっている」と仰ったそうです。

 

 

読んで、こういうことなのか……と思い、数日後、帰京し、三越さんへ返却に行った

とき、観ているお芝居も戯曲として読みたくて、全部読ませてもらいました。

 

 

観ているから分かる読み方。

ここで常磐津が流れる。ここで柝が入る。

巳之吉に帯を掴まれたお梅が、ここでもつれて、街灯に背中から当たって、雪がドド

っと落ちて鐘がゴーン。その瞬間大向こうが「水谷ぃ!」

 

 

唸りました。

 

 

実はボク、デビューからしばらくは、難解でレトリックのセリフの悲劇ばかり書いて

いて、勿論コメディなんて書いてなくて、だから当時をよく知る俳優さんからは、

「昔お前のセリフは難しかったのに、いつから簡単になったんだ?」とよく言われま

した。

 

 

その時からです。(●^o^●)

 

 

バーナード・ショウのように、読む戯曲を気取ってたのか、まぁ若かったし、でも、

やはり戯曲は上演時が完成時なのだと改めて思ったのです。 それでいて役者さんが

初読時に「なんやスッカスカの台本やなぁ」とは思わせない何か、深さやオーラが

ないといけない。

 

 

 

 

 

さて。

 

『善人たち』には3作品が入っています。

『善人たち』『切支丹大名・小西行長』『わたしが・棄てた・女』

 

文豪の戯曲はどれも読みやすい。それでいてストーリーも気持ちもよく分かる。

 

 

 

ボクも、改めて……一生勉強だ!

 

 

 

ちなみに、ボクのお勧めは、やはり表題作です。

でも、一番心に来たのは「わたしが・棄てた・女」です。こういうの、辛い……

 

 

 

 

 

 

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