新人とコメディ 5月16日

 日記 ごあいさつ

 

 

 

今度のNLT公演は新人のNLTデビュー作品です。

 

 

NLT新人作家育成プロジェクトvol.1 そして NLTダッシュ公演

 

 

7月3日から銀座みゆき館劇場

 

 

 

『人質に乾杯』 (詳細は劇団NLTのホームページで)

 

 

 

 

 

 

ダッシュ公演というのは若手俳優を中心にやる公演という意味です。

 

 

新人作家育成プロジェクトというのは、

今後コメディの書ける新人を育てデビューさせていこう、そして

次代のNLTを担う作家になってもらおうというプロジェクトです。

 

 

今回はその第一弾。

 

 

なにせ、キチンとした、つまりフランスへ持って行っても、世界万人が見て成立する

コメディ劇を書ける作家はそうそういません。

 

日本の小劇場的なもの、若者が仲間と乗りで作るコメディ、コント的、

あるいは、商業演劇的な喜劇や

笑える場面もある泣き笑いの大衆劇は幾らでもありますが、(勿論、ボク自身

商業演劇が大好きだから、身を置いている訳で、それらはいっぱい書いてるし、

逆に小劇場では、毎年ハマキヨではおバカなドタバタ存分にやってるし)

 

 

つまり、一杯道具で、三一致で、中流・上流階級が舞台で、恋あり、

取り違えあり、セリフ劇が基本の欧米の香り漂うコメディとなると、

まして日本人の手で書かれたものは……ねぇ……

 

 

で、新人作家育成プロジェクトという訳です。

ですがこのプロジェクト、現在の所、キチンとしたマニュアル・スキームが

完成している訳ではありません。

 

年末にかけて完成させ、NLTホームページに於いて発表する予定です。

 

我こそはコメディ戯曲作家になろう!という方、年末年始のNLTホームページを

チェックしておいて下さいまし。

 

 

もう一度言いますね。

NLTが求めるのは、フランスのブールヴァールコメディや、フランスを中心とした

欧米のコメディの如く、オーソドックスな作劇法を基準とし、ストレートで、

ドタバタであっても、基本セリフ劇として完成された戯曲によるコメディ。

行き当たりばったりな展開ではなく、キチンと仕込まれて、逆算の手法で書かれた

コメディです。

 

アンドレ・ルッサン、サッシャ・ギトリー、ジョルジュ・フェドー、

クロード・マニエ、ニール・サイモン、ロベール・トマ etc.etc.etc………

 

そういうコメディを日本人の手で作る。

当然舞台は日本でも構いません。勿論欧米を舞台にしても全然ОKですが。あ、

四次元の世界はちょっとね。

それとコメディとチラシにうたっていても、話自体で笑わせないで

ただギャグだけというのもね。

 

 

分かりにくい方は、是非7月29日からの劇団<ま>の『ボクはヒロイン』を

ご覧ください。すごく分かりやすいと思います。

それと10月29日から俳優座で上演するNLT『法廷外裁判』も是非。

 

 

 

おいおい、まずは『人質に乾杯』やろ。そうでした。

 

 

作の山崎哲史は、現在NLT制作部に身を置いている若い劇作家です。

 

実は彼、もうとっくにデビューもすませていて、正確には新人ではありません。

 

でも新人。

 

意味わからんがな。

 

つまりですね、ブールヴァールコメディは新人デビューなんですよ。

 

それも舞台を日本ではなく南仏の古城にしちゃった。

 

 

彼が1週間でこれを書き、ボクの所へ持ってきた時は驚いた。

 

おもしろい。

 

ドタバタ具合がいい。恋の話もいい。古城が物語とあっているし。

 

只、基本の決め事が、まだよく承知していない個所があったので、

そこだけはボクが添削させて頂きました。

 

 

で、出来上がったのがこの台本。

 

 

 

 

 

いいもんですね。台本が上がるって。

 

 

山崎にとっては2度目のデビューという訳です。

 

 

更には新人の俳優中心でやるダッシュ公演。

 

 

コメディは難しいとよく耳にします。しかも若い人中心でやる訳で、

でもここはNLT。若い内にしっかりやっておけば大丈夫。

コメディもできる俳優になれるのだから。

 

 

いい舞台になりますように。

 

 

次回作も期待してますぞ。

 

 

 

 

« »