久しぶりの島田センセに〈?〉 6月19日

読書感想文

 

 

 

いやぁ、久しぶりに出ました。

 

活字欠乏症。つまりは読みたい本読みたいねんシンドローム。

 

 

で、久しぶりに現在の大御所、島田荘司先生の御手洗シリーズの最新作

『屋上の道化たち』をあっという間に読了いたしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

島田氏の作品はデビュー作の『占星術殺人事件』からほとんど読んでます。

 

ほとんど?

 

つまりですね、本当に多作の島田作品も、

ボクとしては、問題社会派作より、やはり本格エンターテイメント作品の方が

大好みでごんす。

 

なので、 問題社会派のにおいがプンプンする作品は読みません。

 

 

やっぱり御手洗潔シリーズが安心ですな。大ファンでごんす。

 

 

 

ここで池田政之の島田作品ベスト5の発表でぇす!

 

  1  水晶のピラミッド

      2  斜め屋敷の犯罪

  3  漱石と倫敦ミイラ殺人事件

  4  ロシア幽霊軍艦事件

  5  暗闇坂の人食いの木 or アトポス

 

かなぁ。

 

『漱石と倫敦ミイラ』以外全部御手洗ものですなぁ。

 

特に『水晶のピラミッド』は大大大好きでごんす。

 

『斜め屋敷の犯罪』のメイントリックは密室物でも大爆発級でごんす。

 

 

 

 

ちなみにデビュー作で今や伝説の名作『占星術殺人事件』は入ってません。

 

なぜか。

 

あれ、途中でトリックが分かってしまったんですよ。

 

 

ここから完全ネタバレです。以下二行、ご注意を。

 

 

 

 

あの小説が世に出る以前、九枚のお札を十枚に見せる詐欺事件があって、

まさか、それがメイントリックに使われているのではと思って読み進めると……

 

 

 

 

てことで、さほど驚かなかったものですから……

 

 

 

 

 

で、今回の『屋上の道化たち』でごんす。

 

 

ううん……面白いんやけど……

 

単行本で419ページの大長編にする必要あったのでしょうか。

200ページ強の中編で十分だったのではないでしょうか。

長くなっている大半が登場人物の会話、それもまるで漫才台本のような

ギャグ、ボケ、ツッコミの応酬。それもレベルが……

 

 

センセイ、昨今のお笑いブームに乗ろうとでも思われたのでしょうか。

 

あれ、普通でいいのでは……と、思ってしまいました。

 

絶対に自殺しない人(幸せの絶頂とか、自殺の場所を調べに行くので「気をつけろ」

と言われ「私は大丈夫」と答えた人とか)が、屋上に上がるとすぐに飛び降りて

死んでしまう。もちろん屋上にはその人しかいない。しかも一人しかいなかった

と、証言する人もいて……

そんなこんなで三日連続三人も死んじゃう。

 

さらには、空から降りてきたサンタクロースが窓の外に大金を

プレゼントして消えていく……とか。

 

こんな不可解な謎を、論理的に解き明かすとは流石は御手洗潔、いえ、島田先生。

 

 

なのに、お笑い知ってます、お笑いテイスト得意です、みたいな会話の嵐。

まるで、漫才台本のような延々と続くセリフの羅列。しかもレベルが……

まぁ、ダジャレと下ネタが出なかったのは良かったけど……

 

 

御手洗潔に必要でしょうか。

 

いつもの御手洗クンと石岡クンの会話で、十分面白く楽しいです。

コメディ要素はちゃんとあります。

 

 

ボクが脚本家で、しかも喜劇屋だから、余計厳しいのかもしれませんが……

 

 

センセイ、どうしたんでしょう?

 

 

青崎有吾クンのセリフが上質のコメディ脚本のようで素晴らしい。

親子以上に年が違うのに、まさか張り合われたわけではないでしょうけれど。

 

 

現在の新本格(ネオクラッシック)の大家たちー

綾辻氏も法月氏も有栖川氏も二階堂氏も麻耶氏も小島氏も、

みんなセンセイの弟子あるいは弟子みたいな方々なんですよ。

 

 

センセイにはもっとネオクラッシックの王道を行ってほしかったです。

 

 

あれがなかったら、中編の長さなら……

 

話自体は、謎も、解決も、すっごく面白いのに……

 

 

ああいう会話ですべてが進行すると、真実が分かった時、

感動が薄れてしまって……

 

 

 

明るくなった窓の外を見ながら、そんなことを思ってしまいました。

 

 

 

 

ここでいつものセリフを一つ。

 

締め切りがぁぁぁぁぁあ!

 

 

 

 

 

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