つながった 2月24日

読書感想文

 

 

 

舞台の脚本がとりあえず一段落して、今

久しぶりにテレビドラマを書いてます。

何を?って?

すみません。まだお知らせできないんです。

発表しても良くなったら、ここで発表致しますね。

 

 

さて、

何年も読みたい読みたいと思っていた本をようやく読みました。

多いな、このフレーズ。

 

 

皆川博子さんの『花闇』です。

 

大昔、まだボクが20代かな。漫画で『栄光なき天才たち』というのがあって、

そこで多くの消え去った天才たちのことを知りました。

最右翼が島田清次郎で、直ぐに季節社というところから出ていた『地上』

を読んで、すごい衝撃を受けた記憶があります。

 

もう一人が三代目澤村田之助。『田之助紅』の田之助です。

この人のことは存じてました。

が、田之助を描いた小説の最傑作と言われてた『花闇』は、なぜか今日まで

未読でした。

 

 

読みました。一晩で。

 

 

傑作です。

 

 

そこでようやく繋がった当時の話。

 

江戸後期から明治にかけての劇界の事情です。

 

 

このブログで有名な(そうか?)、『團十郎と歌右衛門』(僕がここ7・8年で最も

すごい本やと信じる傑作です) の作者 中川右介氏の以前読んでいた『歌舞伎 家と

血と藝』や『歌舞伎座誕生』で、江戸後期から明治のころの日本劇界のことは認識

していましたが、やはりノンフィクションとフィクションは違うというのがはっきり

と理解できますよ。

 

ノンフィクションは史実・事実の再発掘・再認識と、そこから筆者が導き出した

認識までです。

 

一方フィクションは創作物つまり物語ですから、言ってみれば何でもありで、

でも実在の人物を扱う場合は、史実・事実を基に独自の世界観を創造します。

特にすごい作家の作品には、ものすごい世界観があるんですなぁ、これが。

 

勿論『歌舞伎 家と血と藝』『歌舞伎座誕生』も傑作ですよ。

『團十郎と歌右衛門』は大傑作ですが。

 

 『花闇』も、史実・事実を基に物語が構築されているのは当然ですが、

田之助や権十郎(後の九代目團十郎) 羽左衛門(五代目菊五郎)等々の

人物像の創造が見事で、生き生きと、鬱々と、壮絶な人間物語が描かれていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミステリーではありませんが、傑作小説です。

 

ミステリー以外であっという間に一気に読んでしまいやした。

 

皆様も是非。

 

 

今月あと3回、頑張って更新しやす!って、ばらしたあかんがな。

 

 

 

 

 

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