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新分野 12月29日

 日記 池田政之の仕事

 

 

 

 

名古屋から帰省しました。

 

 

昨日は夜まで1月公演の道具(つまりセット)の確認をしておりました。

 

芝居とショーの両方ですので(ショーは藤間雅也名義で構成演出をしておりやす)

朝から晩までとなった訳でごんす。

 

 

こちらが金さんのお芝居でご存じお白洲です。

 

 

 

 

 

 

で、このセットがセリでぐっと下がって屋根になり、

その上に女ねずみが出て来るという寸法でごんす。

 

 

 

 

 

 

で、こっちはショーの基本セット。

 

 

 

 

 

 

 

4日初日です。皆様是非。

 

 

 

 

さてさて、今年も早いものですなぁ。

 

もうやってきちゃいました、今年の三大ニュース。

 

そうです。別に誰も知る必要のないボクの三大ニュースでごんす。

 

 

今年もいろいろ仕事をさせて頂きました。

 

特に今年はジャニーズと二本も仕事をさせて頂きました。

 

勿論ジャニーズの方達一人一人とはいっぱい仕事をさせて頂いていますが、

グループでかつそのグループの主演公演は初めてでした。

 

 

1月のジャニーズwestの『なにわ侍団五郎一座』

8月のふぉ~ゆ~の『壊れた恋の羅針盤』

 

 

本当に新分野に挑むつもりで執筆しました。

 

もちろん、当たり前のストレート喜劇なんだけれど、

ジャニーズのグループとの完全コラボは新分野と言っても過言ではないほど、

ありがたいものでした。

 

ジャニーズwestの7人もふぉ~ゆ~の4人も、本当に素敵ないい若者ばかりで

君たちに脚本を提供できたことは、本当に幸せな出来事でした。

 

 

感謝しています。

 

又是非仕事をさせて頂きたいと願っています。

 

 

 

これが今年の重大ニュースの第3位です。

 

 

 

 

新旧東西受賞作二題 12月27日

読書感想文

 

 

 

今年もいよいよ押し迫ってまいりました。

 

ついこの間これと同じことを書いた気がします。

つまりあれから早くも一年。一年の早さが年々驚異的に加速していきます。

 

 

さて、又サボって読書をしてしまいました。そうかて活字欠乏症が出たんやもん。

 

 

去る11月24日、このブログで「フレンチミステリー三題」で書いた

もう絶版で手に入らない、それも日本で出版されたのはなんと1937年、

当時のミステリー月刊誌『新青年』(あの横溝正史大先生が編集長を務めていた)に

一度掲載されただけの、1930年フランス冒険小説大賞記念すべき第一回受賞作

ピエール・ヴェリー作『絶版殺人事件』が手に入りました。

 

絶版の『絶版殺人事件』て、シャレか。

 

ちなみにフランス冒険小説大賞というのは、フランス犯罪小説大賞とも訳されて

いて、85年の歴史を誇る、フランスミステリ界で最も権威のある賞でやんす。

 

ただ、フランスミステリはサスペンスや犯罪小説が主で、本格物は数本しか

受賞してません。

で、あと手に入らないのが第一回目の『絶版殺人事件』でやんした。

 

 

あのあとすぐ、ブロクを読んだNLT文芸演出部で、

先日NLTコメディ新人戯曲賞審査員特別賞を受賞した山崎哲史から電話が。

 

「ネットの古本屋で見つけました! どうしましょう!」

 

当然「買うといてんか!」と言って電話を切ってハタと気がつきました。

値段ナンボや?

 

慌てて電話したら「今注文完了しました。9.300円です」

 

9.300円? きゅうせんさんびゃくえん!!!!!

 

でも頼んじまったから買いました。

 

これです。

 

 

 

 

 

見よ、1937年発行の月刊誌を!

 

色が薄いのは、セロファン紙がかぶせてあるからでごんす。

 

中身こんなん。

 

 

 

 

 

 

すすけて文字が薄い。流石に78年前の雑誌ですなぁ。

 

しかも、横書きは右から読み、旧仮名遣い、旧漢字、ルビあり、

完全に戦前ですなぁ。

 

「医学」は「醫學」。ついているルビは「いがく」ではなく「いぐあく」。

「じゃそうしましょう」は「ぢやそうしませう」。「ちょうちょ」は「てふてふ」。

 

ボクは、父からもらった父の蔵書の、戦前出版の世界名作全集や

世界戯曲全集や歌舞伎名作全集で読んでたからギリギリ何とかなったけど、

今の若い人には大変でしょうなぁ。

 

フランスものにしちゃ中々でしたぞ。

 

特に探偵のトランキーユが登場してからの解決篇はしっかり本格物をしていました。

特に、密室状態での毒殺の心理トリックと、犯行の動機はなかなかでやんした。

 

前回の三冊より、出来は上かもしれません。読みにくいけど。

 

これでボクが生まれる前のフランス本格ミステリーは読了ということで。

 

山崎、ありがとう。

 

 

 

 

さて、もう一冊は、今年の直木賞受賞作東山彰良氏の『流』でごんす。

 

こちらはうってかわって、最新のミステリーでごんす。

 

で、これです。

 

 

 

 

 

いやぁ、驚いた!

なんと流麗溌剌な文章!

読める読める。するするするする読める読める。

ここまで苦闘ノッキングせずに、時間経過も気づかず世界に入り込み、

気づいたら数時間たっていたなんて本は久しぶり。

横溝大先生、隆慶一郎氏、山本一力先生、島田荘司氏以来五人目やで。

島田氏は「水晶のピラミッド」「アトポス」の劇中劇の部分に限るけど。

それやったら江戸川乱歩先生『孤島の鬼』内のひでちゃんの手記も入れなな。

あ、シドニー・シェルダンの超訳シリーズがあったな。あれ入れるか?

 

感服いたしました。

  

さて、その内容、感想は……

 

ごめん。朝や。眠くなってしまいました。早よ寝な。

 

今宵はここまでにいたしましょう。

 

感想は次回のお楽しみに。

 

というより、起きたらここに書きますわ。

 

それでは。

 

明日名古屋行きやねん。あ、もう今日やん。

寝る時間あるか?

 

 

 

幸せな時間 12月24日

〈ま〉の日常 池田政之の仕事

 

 

 

ご無沙汰いたしました。

 

朝起きて、1月名古屋中日公演・細川たかしさん・中村美律子さん

『遠山の金さんvs女ねずみ小僧』の稽古に行って、夜は呑む。

 

ずっとその生活でしたので、世間のこと、何も知らずに今日になってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

うちからは加納健次さん、中村俊洋、根本拓人が出ています。

  

 

昨日、あ、一昨日か。22日をもって、本年の稽古は終わりました。

 

後は、28日に名古屋で演出家としての道具調べ、

つまり舞台の各場面のセットを確認して、今年の仕事は終了です。

 

 

あ、といっても、年明けの締め切りがあるので執筆はせにゃなりやせんが。

 

 

それにしても楽しい稽古でした。

 

細川さんとは初めてでしたが、懐の深い、とにかく明るい方で、

アイデアもどんどん出るし。

 

中村みっちゃんとは今度で3度目。いつも明るくて、楽しゅうございました。

 

 

 

さぁ、次は1月の舞台稽古とゲネプロでごんす。

 

 

今回の稽古はいろんな後輩が見学に来ました。

 

『旦那様は狩りにお出かけ』の演出の大江クン、文芸演出部の山崎、

NLTコメディ新人賞佳作入選の大塚、そして最終日には森岡豊クンも。

 

森岡が自身のバルブ、はロケットエンジンか、ブログでそのことと

お芝居のことを書いてくれました。

森岡、ありがとう。

見学後は、こっちは稽古場打ち上げ、そっちは仕事関係の忘年会で

呑めなかったけど、来年また呑みませう。

 

 

 

 

 

さて、今日、あ、昨日か。こればっか。

 

締め切りを1日だけサボらせてもらって、ゆっくりさせて頂きました。

 

で、たまっていた録画を見ています。

 

『下町ロケット』ガウディ編、やっと見終えました。

 

ガウディ編は書籍を読んでいなかったので、もうハラハラドキドキ。

 

すごいなぁ。

 

しかも、次々と出てくる役者さんが、いつもの顔じゃない方が多く、

新鮮です。

 

 

今夜は呑まずに、ということは朝まで寝られないので

さぁ、続いて『相棒』に行きますか。

 

たまっているものを早く見てしまった方が、締め切りに集中できますしね。

 

 

 

ああ、幸せな時間です。

 

 

 

 

一筋縄では 12月10日

池田政之の仕事 読書感想文

  

 

 

去る6日、NLT『旦那様は狩りにお出かけ』が好評の拍手の中

千穐楽を迎えました。

 

ホントにコメディの王道とここでも書きましたが、

多くのお客様、演劇関係者の方々から、異口同音に

お褒めの言葉を頂きました。

 

NLTの未来は明るいぞ。

 

皆様、ありがとうございました。

 

 

今年幕を開ける舞台はこれでおしまいでごんす。

 

 

とはいえ、もう直ぐ来年1月中日劇場細川たかしさんと中村美律子さんの

稽古が始まります。

 

まだまだ仕事は続きます。

 

 

 

 

さて、そんな合間に、読みましたぞ。

 

強烈な2冊を。

 

 

麻耶雄嵩氏の『神様ゲーム』と『さよなら神様』

 

 

 

 

 

 

とんでもないミステリだっせこれ。

 

まずは『神様ゲーム』。

 

これ、以前講談社が子供向けに(あるいはかつて子どもだった大人に)対し

いわゆる少年ジュブナイルものとして、第一線のミステリ作家約30人が

1人一本で出版したものの一冊です。

 

ボクも二階堂黎人氏『カーの復讐』や島田荘司氏『透明人間の納屋』他

幾つか読んでますが、『神様ゲーム』はその中でも1、2を争う出来と

評判の作ですが、今日まで手を出していませんでした。

 

いいのかなぁこれ?

 

確かに少年探偵団なるものが主人公やけど…… 

 

どこが子供向きやねん。子供読んだら熱出るで。

 

ガチガチの救いようのない本格ミステリ。

 

多くの方が感想で述べられている通り、

こんなん子供が読んだらトラウマになるで。

 

超ど級のラストは、あっけにとられてしまいました。

 

 

 

続く『さよなら神様』はシリーズ化した短編集。

 

なんでっかこれ。とことん救いのないミステリ。

 

 

 

2作ともロジックもドンデンも一級品です。

 

なのに悪意の塊のようなミステリ。

 

しかも主人公は子供やし。

 

あまりお勧めできない一級ミステリ。

 

はぁ……

 

 

 

麻耶雄嵩という人は、常に問題がある作品ばかり発表しているような気が……

 

いえいえ。

デビュー作の『翼ある闇』はボクの中でも確実にベスト10の上位やし、

推理作家協会賞受賞作の『隻眼の少女』はしっかりした作品やし。

あ、でも、二作ともいじわるか……

 

『メルカトルかく語りき』なんて、犯人が分からんじまいで終わる短編集や

ったし。そんなんありか。どの短編も犯人誰やねん! ところがそこまで行く

過程の推理ロジックはものすごく評価されているという変な作品だす。

 

 

とにかく一筋縄ではいきません。

 

 

読んでみようかと思われる方は『神様ゲーム』からお始め下さい。

 

というよりボクは『神様ゲーム』の方が好きでごんす。

 

 

 

 

これぞブールヴァールコメディ 12月3日

池田政之の仕事

 

 

 

昨日の2日は六本木俳優座劇場に置いて劇団NLT『旦那様は狩りにお出かけ』の

初日でした。

 

 

 

 

 

 

お花いっぱいのいい初日でした。

 

 

これぞ正しくブールヴァールコメディ。

 

本当にフランスコメディらしいコメディです。

 

 

本格ミステリーの花形三要素は密室、顔の無い死体、一人二役と

横溝大先生が仰っていますが、

コメディの花形三要素は取り違え、すれ違い、隠匿です。

 

全部詰まってます。

 

コメディに興味のある方にとってはお手本のようなコメディですぞ。

 

 

それと豪華。

 

幕開きの合田クンと永吉さんの美しさと言ったら。

 

有里さんの元伯爵夫人のゴージャスさ。

 

ずっと連続パニックに襲われる加納さんの軽快さ。

 

川端さんのインチキくさい警部の洒脱さ。

 

山ちゃん(山田敦彦さん)のおかしさときたら。

 

佐藤まりも新境地ですね。

 

若い川崎、亀井、海山も頑張っています。

 

 

 

とにかく絵に描いたようなフランスの上流階級の爆笑コメディです。

 

 

6日までやってます。

 

コメディを勉強しようと思っておられる方には絶対のおすすめですぞ。

 

是非是非。

 

 

 

 

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