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NLT新人賞授章式 11月4日

ごあいさつ 池田政之の仕事

 

 

 

きのう3日は文化の日。

 

NLT本公演『旦那様は狩りにお出かけ』の稽古開始日でした。

 

顔寄せして、演出の大江クンの下、1回目の読み合わせ。

 

続いて、先日発表したNLTコメディ新人戯曲賞の授賞式を執り行いました。

 

池袋演劇祭授賞式の翌日がNLT新人賞授章式。授賞式ラッシュです。

 

 

 

 

 

 

花を飾りましたよ。

 

 

 

審査員、『旦那様……』組の大江クンや合田クン、永吉さんをはじめ

出演者、スタッフ、そして出席して下さった劇団員の前で、

粛々と、笑い満載の授章式でした。

 

 

 

 

 

 

右から佳作のふじもり夏香さん、同じく大塚祥平クン、

審査員特別賞の山崎哲史クン。

後列は右から審査員の渡辺力さん、加納健次さん、木村有里さん、

審査委員長の川端槇二さんです。

 

 

その後は、『旦那様……』の討ち入りと、

受賞記念と、

一昨日まで地方公演に行っていた『殺人同盟』組の出演者・スタッフが多かったので

その皆さんのお疲れさんと、3つまとめたかんぱ~い!

 

 

 

 

 

 

その中から1枚。有里さんと永吉さん。明るめに撮りましたよ。

 

 

とにかく盛り上がった一晩でした。

 

 

来年はどんな作品が来てくれるかな? 

 

 

 

 

池袋演劇祭受賞しました。 11月3日

ごあいさつ 池田政之の仕事

 

 

 

11月3日。文化の日。昔は明治節。もっと昔は天長節。

 

三島由紀夫の『鹿鳴館』はこの日1日の物語です。

 

現在では文化勲章の授章式ですね。

 

そしてこの日は必ず晴れるんだそうです。

 

今日も秋晴れ。清々しい日和です。

 

 

 

さて、今年のハマキヨ『オチの後で』は満15周年記念公演と共に、

池袋演劇祭参加公演でもありました。

 

昨夜、その発表と同時に授賞式がありました。

 

ハマキヨの二人がいってきました。

 

授賞式はこんな感じだったそうです。

 

 

 

 

 

ちっちゃくてすみません。

 

詳しくハマコクラブキヨコクラブのホームページで。

 

 

 

頂戴致しました。

 

池袋演劇祭部門賞「みらい館大明賞」(賞金5万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

ハマキヨ、おめでとう。

 

大賞は逃したけれど、小劇団とはタイプの違う我々が、

部門賞でももろたんや。良かったやないかい。

 

 

というより、これは作品賞なので、関係者皆の受賞です。

 

つまりボクも受賞です。

全員経歴に書きましょうね。飛田さんも。

 

 

審査員の皆様、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

さて今回、終演後、お馴染みのインチキ賞・池田賞を発表しなかったのは

これを待っていたからです。

 

こういうのを取らぬ狸の何とかというのですね(笑)。

 

取れてよかった。

 

あ、そうそう。今年ハマキヨから「ハマキヨ賞」を貰いました。

いつも出すばかりなので、たまにはと、ハマキヨがくれました。

「15年間毎年新作の提供と演出に対し感謝を込めて」だそうです。

 

 

 

 

 

 

つまり第1回目の戌井賞や、4回目の文化庁長官表彰のようになったという

訳でごんす。

この手があったか。

皆さん、毎年ボクに下さいね。そしたら池田賞やないやろ。

 

 

 

第44回池田賞

 

   池袋演劇祭賞  全員  オチの後で    賞金5万円

     その成果に対し

   ハマキヨ賞   池田政之  同           1万円

     15年間毎年新作の提供と演出に対し感謝を込めて

   特別大賞    藤川恵梨  同

   特別功労賞   目黒幸子さん

 

 

です。

 

特別大賞はいつもの賞なので、藤川にはいつものように

千穐楽の打ち上げであげておきました。

 

 

 

 

さて、今日は『旦那様は狩りにお出かけ』の顔合わせです。

 

そして、第1回NLTコメディ新人戯曲賞の表彰式です。

 

脚本家として、そして審査員として参加してきます。

 

 

それにしてもいい日和です。

 

 

ハマキヨ、来年は大賞めざそか。

 

 

 

 

第1回NLTコメディ新人戯曲賞決定 10月30日

ごあいさつ 池田政之の仕事

 

 

 

 

お待ちどう様でした。

 

第1回NLTコメディ新人戯曲賞が決定いたしました。

 

 

 

 

 

 

本日NLTのホームページにて掲載しましたが、

ボクのホームページにも載せておきますね。

ここで書く事は、審査員一同総意の意見と、僭越ながらボクの個人的考えも

合わせています。ですので気にしたくない方は気にしないでくださいまし。

ちなみにNLTのホームページにはこのトップページからも行けます。

 

 

 

まず7月末の締め切りに11本の応募がありました。

 

1回目でまだ膾炙してないし、1本もこなかったらどないしよという心配は

杞憂でした。

 

応募下さった皆様、ありがとうこざいます。

 

 

審査委員長はNLT代表の川端槇二さん、以下、制作代表の小川浩、

運営委員の加納健次さん、同じく渡辺力さん、小林史、竹内一貴、

企画委員の木村有里さん、そして同じく企画委員のボクの8人です。

 

 

まず、オリジナル性、アイデア、構成展開、文章セリフ、喜劇性、完成度、

そして推敲も加味した可能性の項目で得点をつけていきました。

 

あ、もう一つの重要な審査要素。

募集要項に「正賞作品は2016年に上演」とありましたよね。

つまり我々は上演をも視野に入れて審査をしました。

バーナード・ショウのように文学として読む戯曲ではなく、現実にNLTがコメディ

として板に乗せられるか? ということを視野に入れているわけです。

 

 

ここでひとつ。

規定枚数はA4で40×40で35枚以内です。なのに30枚以下が5作もありました。

勿論短くでも良い作品ならいいのですが、やはり書き込みが足りず、構成展開は

面白いのに中身が薄く、中にはコントの域を出ていないものもありました。

枚数をちゃんと使って書き込めば、ドンデン返しや終盤の展開ももっと盛り上がった

のにと残念です。

 

更には、CМやコントに元ネタを直ぐに見つけられるものは避けて下さいね。

設定があのCМと同じやん、あのコントと同じやん、と思った時点で、ほぼ

アウトです。勿論元ネタをはるかに凌駕する出来なら別ですが、周知のネタ

は既に我々にイメージが出来上がっているのですから、それは至難ですよ。

 

それともう1つ。以前このブログ7月28日『芥川賞とNLT新人賞』でも書き

ましたが、新人のデビュー作って何ともいえない雰囲気があるんですよ。

後で読み返すと、そりゃ赤面するくらい稚拙でも、グイグイくる迫力とか、

怪しげな雰囲気とか、こだわりの文章表現とか………何としてもこの機会を

ものにするぞという気迫でしょうか。『幻神伝』で光文社kappa-one登竜門

受賞デビューした浅田靖丸クンと呑んだ時に、2人して「そうそうそう」と

頷きあいました。又吉クンの『火花』にも感じました。穏やかな大家でも、

デビュー作には決まって感じます。

 

今回、それをボク自身が感じられたのが、1作だけでした。

皆さん器用なんですね。ストーリー展開が普通にうまい。(勿論そのストーリー展開

が面白いか面白くないかは別にして・そのストーリー展開が作劇的に正しいか正しく

ないかは別にして)。

もっとはじけてください。新人らしく「俺が審査会を支配してやる」くらいの気迫を

出してください。

恐らく皆さん今回の応募作が生まれて初めて書いた訳ではないのでしょうね。

5作目10作目だったりするのでしょうね。

慣れてきちゃってるんですよ。その小器用な慣れはいらないのでは、と感じて

しまいました。

生意気言ってすみません。実はボク自身も、29年前2作目の『鷹の玉座』を

読んだ亡き賀原夏子先生に同じことを言われました。今日までの戒めです。

具体的に分からないという方は、直木賞作家・山本一力先生の初めての新人賞

受賞作(オール読物新人賞)短編小説『蒼龍』(文春文庫・表題作)を是非読んでみて

下さい。いろんな意味で具体的ですよ。

 

 

閑話休題。

 

 

点数をつけていくと上位6作と下位5作に、開きが出来ました。

 

 

上位6作で、まず問題となったのは『ダジャレ強盗』でした。

この作品が上位6作に入ったのは、アイデアの点数が一番高かったからで、

しかし、物語の大半を占めるダジャレ連発シーンは、文字で読んでいるか

らダジャレの意味も分かるのですが、セリフで言って耳で聞くと(やってみ

ましたよ)分からないものが多く、現実に上演は難しいとなりました。

潤滑油的にお使いになられるのなら楽しいですが、メインとなると難しい

ですね。残念ながら一次通過にはなりませんでした。

でも、こんなアイデアを思いつかれる方です。力作の応募をお待ちしています。

 

 

よって第一次通過は『あなたの足元お借りします』『アパイピシピテペルプ』

『お皿の前で、ごゆるりと』『スパイミークレイジー』『ダンロッピ!』の

5作となり、改めての審査となりました。

 

 

第2回目の審査です。

 

 

最高点は『あなたの足元お借りします』でした。でもこれは作者が山崎哲史です。

昨年7月NLT新人作家育成プロジェクトvol,1『人質に乾杯』でデビューし、現在

NLTの文芸演出部です。確かにまだ新人ですが、身内から出すのは如何なものか

となり、受賞対象外、つまりは失格となりました。ああ無情。

ですが出来を鑑み、昨年とも併せ、今回のみ第1回目のご祝儀的特例として

審査員特別賞にすることになりました。賞金はナシです。残念。山崎、次からは

余所へ出してな(笑)。

これは劇団でストックしておきます。日の目を見る日は近いと思うよ。でも次か

らは余所へ出してな。しつこいか。

 

この時点で受賞作となる作品はなく、佳作を出すかどうかの検討になりました。

 

次に得点が高かったのが『アパイピシピテペルプ』と

同点で『お皿の前で、ごゆるりと』でした。

 

前者は、丁寧に書かれた家族の風景、落ち着いた筆致、実は、日常のお芝居だと思っ

ていたら、とんでもないところへ持って行かれるのだけれど、それすらサラリとやっ

てのけられました。ただ喜劇性が薄いのでは?との意見もあり、片や、それを補って

余りある世界観があるとの意見もありました。

 

後者は喜劇性のあるよくできた小品です。人物の出し入れもうまいし、小ネタの

ドタバタも楽しい。つまり大ネタの邪魔をしていません。ただもうちょっと書き込ん

でくれていれば。あと5枚余っています。なぜこの事件が起こるのか? 登場人物の

背景を、最初に丁寧に描いてくれていれば、更によくなったはずです。

 

その次が『スパイミークレイジー』でした。これは痛快です。まぁ速い展開。

一体いくつドンデンを出すねん。応募作中もっとも喜劇してましたね。偉い。

ただもっと書き込んでくださいよ。まだ6枚も余ってますよ。

さすがにコントにはならず、演劇の枠内にとどまっていましたからいいものの、

完成度は低くなってしまいます。つまり推敲すれば、楽しい喜劇になる作品でした。

 

最後は『ダンロッピ!』です。不思議な作品でした。

不条理劇、オカルトファンタジーのような導入が、ロベール・トマのように終わる、

中々の構成です。ですが喜劇と呼べるのかどうか。ボクが作家だからかもしれませ

んが、ボクならこうして喜劇にするな、と考えてしまいました。審査員の皆さんも

同意見でしたよ。 

 

 

さて、数時間に及ぶ議論の末、結論が出ました。

 

 

大きくいうと2つです。

 

1つは佳作を出すことになりました。

『アパイピシピテペルプ』と『お皿の前で、ごゆるりと』です。

『アパイ…』のみ、『お皿の…』のみ、2作ともОK、2作ともダメの4択で決を

採り、満場一致で2作とも佳作に決まりました。

おめでとうございます。

 

来年上演する予定です。 

皆様には、詳しいことは後日ホームページでお知らせします。

 

 

さてもう1つは、今回我々は<再応募枠>を作ったことです。

 

文学の新人賞には2種類あります。

既に発表・出版されたものつまりプロ(でもまだ新人の域)の作品からその年のベスト

を選ぶもの(言ってみれば直木賞や芥川賞もそうですね。戯曲なら岸田賞か?)と、

素人さんも含め一般から生原稿を募集しそこから選ぶもの、の2種類です。 

我々や、劇作家協会やテアトロさんの新人賞、テアトルエコーさんの創作戯曲募集

は、みんな後者に当たります。

 

これらは応募された作品を完成本とみなして審査します。

なので審査で「おしいなぁ。ここさえ直せば受賞なのに!」となっても、

それは落選です。

ダントツで面白い作品でも、「ここ一ヶ所間違ってるで」となれば、ボツです。

後はそんな作品なかったことに……

 

でも……

 

おしいなぁ。実に惜しい。

ものすごいダイヤの原石だってあるんですよ。

そんなお宝をみすみすドブに捨てるなんて。

 

それが一般応募型新人賞の宿命です。

 

でも、いい戯曲をさがしてるんでしょ。いい作家を発掘したいんでしょ。

ま、劇作家協会さんは、別にさがしてるわけやないかもしれませんけど。

 

勿論、賞は応募作で決めます。でも「直せばお宝」を捨てるには忍びなく、

そこで我々は<再応募枠>を作りました。つまり、直して、推敲して、

来年、同じ作品でもう一度応募しても構いません─という枠です。

 

以前にもこのブログで書きました。3月16日「横溝正史賞二題」です。

ミステリーの世界では時々起る変な現象。受賞作よりも、後で出版された

落選作の方が名作になる事があると。つまりミステリーの世界では、お宝

の原石を捨て去るなんてことはしないのです。 

村﨑友氏の『夕暮れ密室』が出版された時、その帯に「横溝正史賞落選作」と

堂々と銘打たれていました。ミステリファンは「お、落選作なら読んでみようか」

となるわけです。(冷静に考えたら「そんなバカな」ですけどね)

なれぱ我々だって、我々が原石を持ち磨く行為は、演劇の為でもあるはずです。

 

勿論、推敲した再応募作品と、初応募作品を同列に扱えるのか? という疑問は当然あ

ります。恐らく部門賞を新設すると思いますよ。

 

『スパイミークレイジー』さんと『ダンロッピ!』さん。

今回は落選やけど、よかったら直して来年もう一度応募して下さい。

 

『スパイミークレイジー』さん。事件とストーリー展開とドンデンは十分ですから、

余っている6枚分で、それぞれの人物と、あの部屋のリアル感をもっともっと

書き込んでください。つまり、まず日常感、そして緊張感、さらにだらけ感も、

恋愛感情も、全てです。

 

『ダンロッピ!』さん。余っている5枚分で、主人公の背景(他の登場人物も同様)を

もっと書き込んでください。事件の全容も。それと狂言回しに当たる方(改めて貴方が

こいつと思われる人物でも、更には新しい登場人物でもかまいません)のセリフを

もっとはずませて下さい。喜劇と悲劇が同居する、つまり狂言回しの方の性格や言動

をもっと明るく、お気楽で、ポジティブに。実はダマシでいいのですから。それだけ

でも喜劇度は増すはずです。それだけで結末はもっと驚きをもって迎えることができ

るはずです。

ロベール・トマのように終わると書きましたが、あなたとトマの違いは……

トマはとにかく話が転がります。『シャンブルマンダリン(ホテルZОО)』のような

オムニバスは短いので1ネタで行きますが、中・長編はどんどん話が転がるのです。

一方あなたのはあまり転がりません。それはかまいません。でもその分今のままでは

喜劇性が低いのです。それを解消するのは、人物のキャラ作りしかありません。

狂言回しの人のセリフをはずませれば、というのはそういう意味です。

狂言回しだと思っていた人が実は………ダマシでいいのですから。

 

あ、そうそう。来年から規定枚数がA4で35枚から40枚に増えます。

かなり書き込めますね。

だからといってサイドストーリーなんていりませんからね。アンサンブルコメディ

なら別ですが。

 

お二方とも、もし来年再応募されたら、我々はキチンと読ませて頂きます。

それでも落ちたらごめんやけど。

 

ただ、推敲した作品と初応募作を同列に審査していいのか?という疑問も

当然出てきます。さっき書いたな。もう一度言います。まだ未定ですが恐らく

再応募作品には、それにあう部門賞を新設すると思いますよ。 

 

それ以外の方は同じ作品での再応募はご遠慮くださいまし。

 

 

さて、ここで、劇作のアドバイスを1つ。

ボクでも、年に1度くらいは講演に呼ばれます。持ち時間だいたい1時間半です。

約1時間をテーマに合わせ喋り、残りの30分を質問コーナーにします。皆さん恥

ずかしがって誰も手を挙げません。そこで主催者側に頼んで1人だけサクラを仕

込み、手を挙げて質問をしてもらいます。すると安心なさるのかそこから堰を切

ったように手が上がります。30分はあっという間に終わってしまいます。

その中に決まってある質問。「私も脚本を書いているのですが、どうすればうま

く書けますか」「私も書いてみたいのですがどうすればいいですか」

ボクは隠し事なく、ボク自身が信じているいくつかのコツを正直に話します。

僭越ながら今日はその中から1つだけお話ししますね。残りのコツは又いずれ。

 

皆さんはまだ素人さんです。中にはセミプロの様な方もいらっしゃるかもしれませ

んが、何よりもまずはデビューできなければ始まりません。更に無事デビューして

もプロとして何年何十年と食べていくのはより大変です。実力、努力、感性、性格、

勿論運もあります。

 

あ、そうそう。自分たちで小劇団を作りデビューしてる方もいらっしゃるでしょう。

でも、まだまだ新人さんですよね。

 

そこで先述の新人のデビュー作って、の話ですが……

つまりは応募作に必要なもの、少々破たんしてもいい。何としてもものにするぞ!

という気迫です。その気迫と想いが、作品を〈無難〉より〈大胆〉にさせるので

しょう。

デビュー前(新人)の慣れほど怖いものはありません。それはプロの熟練とは違う

からです。職人技でもないからです。それは現実のキャリアに裏打ちされていな

いからです。

 

デビューできた作品がデビュー作なんです。5作目だろうと10作目だろうと。

自分たちでデビューしても、評価を得なかったら、同じです。

 

初々しさを忘れないでください。熱い思いを、書かずにはいられない衝動を忘れない

でください。それにはどうすればいいのか。

 

〈思い切り〉です。

 

自分が書き上げたものが小さくまとまっていないか。思い切った構成。思い切った

キャラ。思い切った直しに思い切ったカット。書きたいと思ったものを正直に思い

っ切りキーボードにぶつけたか。プロで生き残っていく人は、幾つになって思い切

れる人。ボクはそう信じています。

荒削りでもいいんです。隅々への配慮や、破たん無い展開なんてのは、本数を重ね

れば自然と身に付きます。今は、思い切ったコメディを書いて下さい。

 

だって、〈再応募枠〉が出来たんですから!!!!!!

 

あ、だからと言って思い切った下ネタは止めてくださいね。上演できませんから。

 

それと、あくまでも戯曲という常識的概念の枠内に、そしてストレートのコメディの

枠内に留めて下さいね(笑)。織田信長と坂本竜馬とジョー・ペシとステゴザウルスが

ビキニ姿で火星でゴルフをするなんてのはダメですよ。訳が分かりませんから。スト

レートのコメディというのは、読み手(観客)にキチンと話の意味が分かり、筋が通っ

ている話だという事です。書き手だけが納得できるものはダメです。何なら応募前に

お友達に読んでもらって下さい。意味が分かるかどうか。

あ、ということは、信長と竜馬とジョー・ペシとステゴザウルスが、ビキニで火星で

ゴルフをしても、そうせざるをえない理由がキチンとあって、話が分かればいい訳や

な。思い切ったなぁ。その前に何でジョー・ペシやねん。ビル・マーレーではあかん

のか。そこやね。そこに必然性を持たさんとね。というよりまずつっこむべきはステ

ゴザウルスやろ。

 

 

閑話休題part2。 

 

 

というわけで、結果はこうなりました。

 

 

第1回NLTコメディ新人戯曲賞

   受賞作                なし

   佳作(賞金5万円)               ふじもり夏香さん『アパイピシピテペルプ』

                              大塚祥平さん『お皿の前で、ごゆるりと』

   審査員特別賞(賞金ナシ)       山崎哲史クン『あなたの足元お借りします』

       ※佳作2本は来年NLTで上演します。詳細は後日ホームページに。

 

                  ●

       ※<再応募枠>該当作品     『スパイミークレージー』

                              『ダンロッピ!』

 

 

 

応募された皆様、お疲れ様でした。ありがとうございました。

来年も第2回をやります。才気あふれるコメディ台本を待っています。

 

 

 

 

 

いっぱい観たぞ。 10月25日

〈ま〉の日常 池田政之の仕事

 

 

 

風邪も完治。

 

なので行ってきました。

ボクが脚本の中日劇場コロッケさんの座長公演『十年目の約束』。

 

 

 

 

 

 

 

いや、流石ですなぁ。

コロッケさんも、共演者の皆さんも。

笑って泣かせて。

 

昨年4月博多座で上演なったものの再演ですが、出演者も一新だし、更に看板さんが

増えてるし。で、全面的に再稿致しました。

 

いやぁ、更にグレードアップ。コロッケさんの魅力満載になっております。

 

11月2日までやっております。

皆さん是非!

 

 

帰りに大阪上六に寄り打ち合わせ。

で新歌舞伎座を覗いて、松平健さんのお芝居も拝見して参りました。

『三匹のおっさん』、エンクミちゃんと真砂さんも出てますよ。

退屈する暇がありませんでした。皆さんも是非。

 

 

 

さてさて、今期のドラマは結構当たりの予感が。

 

そりゃまぁ、1本は『相棒』やから、当たり前やけど、

『下町ロケット』。いやいやいや。楽しくなる予感が、

ハマりまくる予感がひしひしと。

 

第1話、もうドキドキもんやもんね。

そうそうそう! 来た来た来た!

池井戸原作ドラマは、もう、絶対最後うまくいくとわかっていても、

現代劇のそれも経済人間ドラマで、エンタティメントやってくれるんやもんね。

手に汗握らせてくれるんやもんね。

 

目が離せません。

 

そうそう、先日も書いたように第1話にエリート銀行員で森岡豊クンが出てました。

連絡をもらってたので、いやいや、もらわなくてもこのドラマは見ます。

 

 

 

 

 

 

ちゃんとエリート銀行員になってました。しかもちょいと忸怩たる雰囲気入れて。

 

 

 

一夜限りでしたが、『一兆円の身代金』。

 

 

 

 

 

 

いや、意外によかった。以外といったらいけませんね。

香取慎吾クンてあんなにお芝居うまかったっけ。ていったらいけませんね。

 

楽しませて頂きました。

 

 

 

『遺産争続』、1話目ではよく分かりませんでしたが、期待しておりやす。

 

 

 

ちなみに昨日で酒を空けた日114日でごんす。

 

 

何やそのまとめ方。

 

 

 

 

今年も来ました相棒考 10月18日

 日記

 

 

 

東京は昨日今日と、あ、もう一昨日昨日か、雨でした。

そして寒くて。

 

休ませて頂きました。

 

何度も汗をかき、日付が変わって微熱です。

 

卵と天カスとほうれん草を入れたにゅう麺を食べました。

全部冷蔵庫にあって助かったわ。

 

で、まだ見ていなかった今回の相棒の第1回目、漸く見ました。

 

横になったままでですが。すんません。

 

 

 

 

 

 

 

既にネットでは話題沸騰でしたが、見てみて、成程と感じました。

 

反町クン、メッチャよろしいやん!

 

初登場は慣れてない分違和感があって当たり前ですが、

あくまでボク的にですが、思い返せば尊クンの時より違和感なかったような。

甲斐クンはとうとう最後まで違和感で終わっちまったし。

 

 

なかなか、いや、ヒットですよ反町クンの冠城クンは。

 

 

では恒例の相棒考、今シーズン一発目、参りましょうか。

 

いつもの通り、これはあくまでもボクの個人的感想ですので、先に謝っておきます。

ごめんなさい。

 

それとネタバレありです。お気をつけられまして。

 

 

 

まずは、劇団NLTの大先輩我らが川島一平さんが刑務所長で出演なされていました。

いい味だなぁ、一平さん。

こちらです。

 

 

 

 

 

 

 

おお、右京さんと冠城クンに対峙してるぞ。

事件の後、絶対左遷ですよね。クビかな(笑)。

どうやって法務事務次官の榎木さんの追及をかわすのでしょうか。

とりあえず、〈ふぁんふぁん〉で接待かな?(笑)。

 

 

 

さて、今回のお話は、タイプとしては本格物でしょうか。

それも2段構え。

まず事件の発端は精神的なもの。

同じ脚本家の、甲斐クンが記憶喪失になる話、2話に渡り、即身仏が出る奴。

あれと同じでしょうか。

それから派生した我欲による殺人。

 

 

逆算で見る芯は美しい芯でしたね。

 

以前にも書きましたが、どんなに複雑な話でも、観終わって逆から見ると

美しい簡潔な1本の線になっているストーリーが1番いいミステリーと

言えるのです。

美しかったと思います。破たんもありませんでした。

 

 

ただ女性陣が、レギュラーの幸子さん以外誰もいなくて、

あ、夜中、反町クンが目をやる派手なおねいちゃんはチラと出ましたけど。

基本いかつい顔した兄ちゃんとおっさんばっかりで、

華やかさには欠けましたが(笑)。

 

 

2つだけ、小さい事ですが、気になったのは、

教祖の梅津が、源氏物語の写しに最後の真実を残した理由が……

彼はこう言っています。「ボク、先生を苦しめとうない」と。

住職の為に死んでいった梅津が、住職を苦しめる証拠を残すでしょうか?

 

事実、住職は「なぜ彼はこんな所に手がかりを残したんでしょうか」と言います。

 

それに対し右京さんはこう言います。「そんなこともわかりませんか。

あなたの為に死んだという証拠を残したかったんですよ」と。

 

これ、弱いなぁ。ロジックより感情論ですもの。

梅津の言ったこととやったことに差がある場合、純文学ならいいですが、

ミステリーは、感情論にも、納得というロジックがいりますものね。

 

これが1つ。

 

もう1つは、住職が梅津に『お前は失敗作だった」と言います。

彼は失敗作でしょうか?

 

勿論犯罪者ですから、初手から失敗作でしょうが、更生と学ぶことに命をかけ、

刑務所内の理不尽さに対し、人間の正義に近づこうとした彼の姿は、

決して失敗作ではないように思うのですが。

 

つまり、最後の最後に明らかになった事件そのものの発端が、

ちょいと、〈うん?〉感がありましたかな?……

 

 

それだけです。

 

それよりも、梅津役の井之上隆志さんの演技力、すごいですね。

絶対アクセント間違うてるんやけど、関西弁、お見事でした。

ボクも含め関西人は、他国の人の喋る関西弁にはメッチャ厳しいですよ(笑)。

それが演技力に圧倒されて違和感を感じる暇がありませんでした。

というよりあの喋り方。梅津という人物の育ってきた背景が浮かぶようでした。

あと、殺される田代役の栩原楽人さん、それを殺す美倉役の小柳心さんの

演技もなかなか。

ドラマがしまりました。

 

 

あ、最後にもう一つだけ。右京さんか。

石坂さんが降格されながらも実力者として存在してるなら、

甲斐クンと彼女のその後は? 情報が何も出ませんでしたよね。

その内出てくるのかな。それともみんなで忘れたいのかな。

 

右京さんの帰国? 停職中なのに堂々たる捜査? 簡単に復帰? そんなんあり?

いえいえ。これらも右京さんという治外法権的人物としてイメージが完成している

人物なら、違和感なく見てしまいますね。

ハマキヨの濱田と飛田さんがいつもやってる役みたいなもんか。そうか?

 

 

 

楽しませてくださいました。

 

 

 

冠城という人物のスキルとポテンシャルの作り方。

反町クンの冠城のキャラの作り方。

右京さんとの対等な関係。

尊クンの時もそうですが、二人ともデキる場合、内容を難しくしても

対処できます。

それだけ、他にはない難解な本格物が増えるのではと、ひそかに期待してます。

更には、2人ともキャリアなら、国家的陰謀も対処しやすいですし。

つまりは本格物でもサスペンス物でもストーリーを大きく出来ます!!!

 

何という僥倖!

 

すごく期待できますね!

 

 

 

いつものことですが、偉そうに言ってすんません。

 

 

それにしても冠城はなぜ警視庁に来たのか?

徐々にわかってくるんでしょうな。楽しみでごんす。

 

 

 

楽しい日々が今年も訪れました。

前回の最終回のアレを払拭してくれそうな予感。

 

 

 

さ、お薬飲んでもう一眠り。

 

それにしても、反町クン、当たりやなぁ。

 

あ、1つ忘れてた。

冠城は警察の人間やなくて法務省の人間ですよね。

てことは、武力的訓練は受けてませんよね。暴漢と対峙した時、

どないすんのやろ。

心配いらんか。脚本家さんがどないでもしはりますよね。

子供の時から空手習ろてたとか。

 

 

 

 

 

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